梵天奉納祭 4年ぶりに奉納の団体“今回が最後になるかも・・・”

小正月にあわせて県内では各地で梵天の奉納行事が行われますが、秋田市太平八田にある三吉神社総本宮では26日、梵天奉納祭が行われました。この神社では少子化と高齢化で参加する団体と梵天が年々少なくなっています。梵天をつくるのも難しくなっていて、今回の奉納が最後になるかもしれないという梵天もありました。

力の神様を祀る秋田市太平八田の三吉神社総本宮では、毎年この時期に梵天奉納祭を行っています。地元町内会のほか、神社と関わりのある団体が地域に関係なく梵天を奉納します。

昔は通り沿いに屋台も並んでにぎわったという梵天祭ですが、今年の奉納はわずか8本だけ。こうした中、コロナ禍を経て4年ぶりに奉納する団体がありました。30人近くが集まった三吉睦会です。NTTの前身、電電公社時代の職員有志が作った会で、当時の職員を中心に45年間活動してきました。特徴は50円玉と5円玉を縫い付けて文字をつくる銭梵天です。ただ後継者不足に加え、高齢化で細かい作業が難しくなり、銭梵天の制作と奉納は最後になるかもしれないという声が会員からも上がっています。

コロナ禍で控えていた三吉睦会の梵天奉納。家族の健康などを願って4年ぶりに無事行われました。三吉睦会は「簡素な梵天にしてこの先も地域の伝統行事を続けていきたい」と話していました。来年は形を変えた梵天が見られるかもしれません。

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