当選無効取り消し訴訟 村井氏の控訴を棄却 茨城・龍ケ崎市議選で東京高裁

東京高裁(資料写真)

2023年4月投開票の茨城県龍ケ崎市議選(定数22)で日本維新の会公認で初当選した村井将重氏(47)が、当選無効とした県選挙管理委員会の裁決取り消しを求めた訴訟の判決が26日、東京高裁であり、相沢真木裁判長は村井氏の控訴を棄却した。公選法で定める3カ月以上の居住要件を満たさなかったとする茨城県選管の判断を支持した。村井氏は1月、議員辞職していた。

判決によると、村井氏は昨年1月から、龍ケ崎市佐貫町の知人宅で居住を始めたと主張。一方、知人は「(自宅に村井氏が)いたのか、いないのかもよく分かりません」などと証言しているほか、村井氏が交通系ICカードの利用履歴の提出をかたくなに拒否するなどしており、相沢裁判長は「必要に応じて東京都内の自宅から龍ケ崎市内に通っていたものと考えざるを得ない」と結論付けた。

県選管は昨年10月、村井氏の家族が暮らす都内住居の光熱水費の使用量を前年と比較するなどし、「生活の本拠は都内にあったと考えることが相当」と判断、村井氏の当選無効と裁決した。村井氏は1月31日、「一身上の都合」を理由に議員を辞職した。同市議会は欠員1となっている。

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