尊富士(青森・五所川原市出身)、史上最速タイ新入幕 所要9場所「一番一番しっかり」

春場所での新入幕を決め、番付表を手にガッツポーズを見せる尊富士=26日午前、大阪市
新入幕会見で「春場所の目標は2桁白星」など決意を語る尊富士=26日午前、大阪市

 大相撲の尊富士(24)=青森県五所川原市出身、伊勢ケ浜部屋=が26日に発表された春場所(3月10日初日・エディオンアリーナ大阪)の番付で東前頭17枚目に昇進、新入幕を果たした。新十両から1場所で通過する快挙となった。

 尊富士は関取デビューの先場所、初日からの連勝最長記録「9」に並び、13勝2敗で十両を制した。初土俵から所要9場所での新入幕は、年6場所制となった1958(昭和33)年以降、常幸龍と並び最速(幕下付け出し除く)。15日制が定着した49年夏場所以降、新十両の翌場所新入幕は2013年秋場所の遠藤以来7人目で、県勢では初めてとなる。

 26日、大阪市の宿舎で開かれた会見で尊富士は「けがなく15日間取りきり、2桁(の白星)を目標に、一番一番しっかり悔いのない場所にしたい」と目標を掲げた。地元に向け「青森県で応援してくれる全ての人の夢になろうという思いでいっぱい」と力を込めた。

 戦後、青森県出身の新入幕は1位北海道の54人に次ぐ45人で、部屋の兄弟子錦富士(十和田市出身)の22年名古屋場所以来、1年8カ月ぶりとなる。

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 <尊富士弥輝也(たけるふじ・みきや)=本名石岡弥輝也、五所川原市金木町出身、伊勢ケ浜部屋。少年時代はつがる旭富士ジュニアクラブ(つがる市)などで相撲を学んだ。木造中卒業後、兄弟子の横綱照ノ富士と同じ鳥取城北高を経て日大へ。インターハイや学生相撲で団体日本一に貢献した。2022年秋場所初土俵。序の口、序二段、十両で優勝し通算成績は56勝8敗。得意は突き、押し。184センチ、143キロ。24歳。同じ1999年生まれに大関豊昇龍や琴勝峰、狼雅らがいる>

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