「金メダル奪取に必要不可欠」パリ五輪卓球「伊藤美誠」待望論が噴出も”高い壁”の存在

伊藤美誠(写真・YUTAKA/アフロスポーツ)

韓国釜山でおこなわれた世界卓球2024で、銀メダルを獲得した女子団体。2月24日の決勝で絶対王者・中国に敗れはしたものの、あと一歩のところまで追い詰めた戦いぶりに、惜しみない称賛が送られている。

なかでも特に注目を集めているのが、伊藤美誠の存在だ。

「日本女子のエースとして君臨してきた伊藤ですが、最近は故障がちで調子を落としており、パリ五輪の代表選考レースで落選。今回の世界卓球でも、出場は2試合のみでした。

しかしその貢献ぶりは称賛に値します。世界大会の経験が豊富で、相手の多くとも実際に対戦している伊藤からのアドバイスは的確で、15歳の張本美和はもちろん、早田ひなも平野美宇もかなり助けられたはずです」(スポーツライター)

中継では、試合の合間にベンチに戻った選手に、手ぶりを交えて積極的にアドバイスを送る伊藤の姿がたびたび映され、“美誠監督”が話題となった。

2月26日放送の『めざまし8』(フジテレビ系)では、日本女子代表の戦いぶりを分析。今大会、ベンチで選手がアドバイスが受けた時間すべてを集計したところ、そのうちの80%が、伊藤美誠のアドバイスの時間だったと紹介している。

SNSでは

《今回の世界卓球での伊藤美誠のサポート力は明らかに甚大だった。オリンピックでも絶対に必要な戦力。サブ兼コーチでベンチ入りして欲しい》

《伊藤美誠選手、リザーブ扱いで練習相手としてはむかないのならコーチとかアドバイザーとかそういう位置でパリ五輪に居てくれんかなぁ。マジ今の日本チームには1番重要で必要な人だよ》

《パリ五輪でも、伊藤美誠監督の力は必要だ!》

と、パリでの“美誠監督”に期待する声があふれている。だが、なかなかそうもいかないようだ。

「五輪で会場に入れる人数は少なく、代表の選手以外はリザーブ(補欠)と練習パートナーぐらいです。伊藤は五輪代表から落選した時点で『私はリザーブに向かない』と消極的な発言をしています。すでに五輪に2度出場し、金銀銅のメダルを獲得しているため、後進にその枠を譲りたいという気持ちが強い。

また、ラケットに特殊なラバーを使用しているため、練習パートナー向きではないとされています。現時点ではまだリザーブ候補ではあるものの、伊藤がパリ五輪に帯同する可能性は極めて低いと言えそうです」(同前)

伊藤美誠の目標は、これまで日本人選手が誰も成し遂げたことのない世界ランク1位だという――。

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