深夜に無人の廃棄物処理施設で出火、黒煙立ち込め異臭広がる 20時間後も鎮火せず、付近住民「山に飛び火しないか不安だった」 鹿児島・加治木

出火から一夜明け、建物内で燃え続ける廃棄物=26日午後1時50分、姶良市加治木町西別府

 25日午後10時50分ごろ、鹿児島県姶良市加治木町西別府の廃棄物リサイクル中間処理施設「丸山喜之助商店鹿児島中央資源化センター」(約1800平方メートル)で「自動火災報知器が鳴っている」と、警備会社から119番があった。建物内部が燃えており、約20時間が経過した26日午後7時現在、鎮火していない。

 姶良署や市消防本部によると、出火時は営業時間外で、建物内は無人だった。けが人や近隣への延焼は確認されていない。

 同施設は主に産業廃棄物の不燃物や粗大ごみを破砕し分別する。激しく燃えている場所には、廃棄物などが山積みされて置かれていたという。消火用水が不足し、協定に基づき生コン業者のコンクリートミキサー車が給水支援した。

 現場は山あいの地域で民家は少ない。火災発生時は、施設周辺に黒煙が立ちこめて灰が舞い、喉や鼻を突く異臭が広がった。消火活動を見守った同市加治木町反土の男性(54)は「夜の火事は怖い。山に移らないか不安だった」と話した。

〈関連〉炎の塊となった廃棄物の山の前に立つ消防隊員ら=26日午前3時40分、姶良市加治木町西別府

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