ポルシェ963がワン・ツー発進も、2024年最初のセッション参加は9台のみ【プロローグ初日1回目】

 カタールのルサイル・インターナショナル・サーキットで、2024年WEC世界耐久選手権の公式プレシーズンテスト“プロローグ”がスタートした。2月26日(月)の14時から開始された3時間のセッションでは、ハーツ・チーム・JOTAの12号車ポルシェ963(ウィル・スティーブンス/カラム・アイロット/ナルマン・ナト組)が最速タイムをマークしている。

 当初2月24日(土)と25日(日)に実施されるはずだったWEC恒例のプレシーズンテスト。2024年シーズンの開幕直前に予定されていた同テストは既報のとおり、海上コンテナ輸送に遅れが出た影響で開始が二日間延期されている。

 また、これに伴い準備が遅れているチームとそうでないチーム双方への配慮として、全部で4つのセッションの内3つへの参加を認めるとともに、そのうちのひとつを26日14時スタートの最初セッションと25日に行われる最終セッションから選べる“選択制”とした。

 多くのチームは走行前により多くの準備作業が可能になる後者を選択。この結果、テスト初日最初の走行枠はわずか9台の出走に留まっている。その中でトップタイムを刻んだのは、今シーズン2台体制を敷くハーツ・チーム・JOTAの12号車ポルシェだった。

 プライベーターに供給された963は、ノルマン・ナトのドライブで1分41秒822をマーク。これは元F1ワールドチャンピオンのジェンソン・バトン駆る姉妹車38号車ポルシェ963(ハーツ・チーム・JOTA)の自己ベスト1分43秒206を1.3秒上回るタイムだった。また、3番手につけた11号車イソッタ・フラスキーニ・ティーポ6-C(イソッタ・フラスキーニ)とは4.1秒のギャップがある。週末の開幕戦『カタール1812km』がデビュー戦となるイタリアメーカーのハイパーカーは最初のセッションで22周を記録したが、最多ラップを記録した82号車シボレー・コルベットZ06 GT3.R(TFスポーツ)の79周には遠く及ばず。またトップタイムを記録した12号車ポルシェの58周の半分にも達していいない。

 新クラスのLMGT3フィールドからは、シボレーとランボルギーニ、マクラーレン陣営から計6台が出走した。同クラス最速車はニコラス・コスタのドライブ時に1分56秒583をマークした59号車マクラーレン720S GT3(ユナイテッド・オートスポーツ)で、佐藤万璃音もドライブする姉妹車95号車マクラーレンが3番手につけた。

 英国車の間に挟まれるかたちでクラス2番手/総合5番手に、小泉洋史組82号車シボレー・コルベットZ06 GT3.R(TFスポーツ)が入り1分56秒634を記録。トップとのタイム差は0.051秒だった。TFスポーツの姉妹車81号車は、アイアン・デイムスとアイアン・リンクスのランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2の間に滑り込んだ。上位3台が1分56秒台を揃えたのに対し、後ろの3台は1分57秒台のタイムとなっている。

 2クラス計37台が出走予定のセッション2は、現地26日(月)の18時から23時(日本時間27日0時から5時)まで実施される。

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