スウェーデンNATO加盟へ、ハンガリーが承認 米も歓迎

Krisztina Than Niklas Pollard

[ブダペスト/ストックホルム 26日 ロイター] - ハンガリー議会は26日、スウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟を承認した。スウェーデンは2022年のロシアによるウクライナ全面侵攻を受け長年の中立政策を転換。北欧ではフィンランドが昨年に加盟を果たしており、NATOにとって1990年代以降で最も有意な拡大となる。

ハンガリー議会は賛成188、反対6でスウェーデンのNATO加盟を承認。NATOのストルテンベルグ事務総長は「スウェーデンの加盟でNATOはより強く、より安全になる」と短文投稿サイトのX(旧ツイッター)に投稿した。

スウェーデンのクリステション首相は記者会見で「スウェーデンは200年にわたる中立と軍事非同盟の方針を転換する」とし、「NATOに加盟することで、自由、民主主義、価値観を他の国と共に守っていく」と述べた。

その上で「ロシアはスウェーデンのNATO加盟を好ましく思わないだろう。ロシアが何をするかは分からないが、われわれはあらゆることに備えている」と語った。

スウェーデンはバルト海の状況に対応する最新鋭の潜水艦のほか、自国製のグリペン戦闘機などを保有。国防費を積み増しており、国内総生産(GDP)比2%というNATOの基準を今年、達成すると見られている。

米国もハンガリーの動きを歓迎した。ホワイトハウスのジャンピエール報道官も「フィンランドに加え、スウェーデンを極めて早期にNATOに迎え入れたい」とし、スウェーデンの加盟に絡む手続きを迅速に完了させるようハンガリー政府に促した。

© ロイター