「この子たちは素晴らしい!」「笑顔で失敗に立ち向かう」日本女子が決勝後にみせた振る舞いを中国絶賛! 傷心の王曼昱を笑わせた伊藤美誠の“人間力”にも感服【世界卓球】

53年ぶりの世界制覇は果たせなかったが、堂々たる戦いぶりで女王・中国を瀬戸際まで追い詰めた日本卓球女子代表。そのハイパフォーマンスで土曜夜の日本列島を大いに沸かせた。

韓国・釜山で開催されていた世界卓球選手権・団体戦は全日程が終了。銀メダルに輝いた早田ひな、平野美宇、張本美和、伊藤美誠、木原美悠の代表選手5人はすでに帰国し、月曜日には都内での記者会見に臨んだ。世代を超えたチームワークの良さと厚い信頼関係を覗かせ、この日も明るいムードを提供し続けた。

そんな日本女子代表チームを絶賛したのが中国のスポーツポータルサイト『新浪体育』だ。女子決勝後に彼女たちがみせた振る舞いに惜しみない賛辞を贈った。「日本女子が卓球で中国に勝利するチャンスは滅多にない。失敗すれば落胆は大きく、伊藤などはよく銀メダルを下げて悔し涙を流していたものだ」と回想しつつ、次のように続けている。

「だが今大会、2000年以降に生まれた日本女子軍団の姿は実に印象的だった! 試合の勝敗が決して敗れても彼女たちは笑っていた。それは無理に作った笑顔ではなく、若さあふれる無邪気な笑顔だったのだ。コートで全力を尽くし、全力を出し切ったあと、潔く笑顔で失敗に立ち向かえるこの子たちの姿は、まさに私たち(中国)のアスリートに欠けているメンタリティだと多くの人が感じただろう。この子たちは本当に素晴らしい!」
さらに表彰式での伊藤のアクションにも言及した。決勝に出場できずに暗い表情をみせていた中国女子代表の王曼昱。そこに伊藤が現われて王曼昱の肩をポンポンと叩き、明るく話しかけたという。

『新浪体育』は「どちらも決勝でコートに立てなかったふたりが笑顔で会話をし、伊藤が何か冗談を言って王曼昱を笑わせた。王曼昱はその気遣いを喜んだだろう。伊藤がパリ五輪のメンバーから外れた一方で、王曼昱はまだ厳しい競争の真っ最中にいる。そんななかで彼女たちが心を通わせた場面もまた印象的だった」と伝えている。

構成●THE DIGEST編集部

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