男子テニス界の絶対王者ジョコビッチ、世界1位通算在位が「414週」を記録!歴代2位フェデラーとの差が約2シーズン分に<SMASH>

男子テニス界の絶対王者ともいえるノバク・ジョコビッチ(セルビア/36歳)が、新たな節目を迎えた。

毎週更新されるATP(男子プロテニス協会)の世界ランキングで26日、ジョコビッチが世界1位通算在位を「414週」に伸ばしたのだ。これは歴代2位のロジャー・フェデラー(スイス/引退)が持つ310週よりも104週も上回る記録で、男子テニスが年間52週開催と考えた場合、実に2シーズン分に相当する週数となったのである。

ちなみに3位はピート・サンプラス(アメリカ/引退)=286週、4位はイワン・レンドル(アメリカ/引退)=270週、5位はジミー・コナーズ(アメリカ/引退)=268週。これらの数字と比較すれば、ジョコビッチの記録がいかにずば抜けているかがわかる。

しかも、この在位記録は今後も更新されそうだ。なぜなら3月6日に開幕する「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ/ATP1000)へのエントリーが決まっているからだ。

新型コロナウイルスの影響などからジョコビッチが本大会に出場するのは2019年以来の5年ぶり。そのため守るべきランキングポイントが存在しないので、たとえ敗れたとしてもポイントが減らないのである。

しかも同大会は通算5度優勝(2008、2011、2014、2015、2016年)ととても相性のよい大会。敗れてもポイントは失効されず、勝った分だけポイントが上乗せされる。ランキングのために試合をしている訳ではないだろうが、条件的には申し分ない。
さらにジョコビッチは、「BNPパリバ・オープン」に続いて「マイアミ・オープン」(3月20日~31日/アメリカ・マイアミ/ATP1000)への出場も濃厚。こちらは通算6勝(2007、2011、2012、2014、2015、2016年)とインディアンウェルズの成績を上回っているだけに、ランキングポイントの更なる上乗せが期待できる。

昨シーズンは、四大大会(グランドスラム)全ての決勝戦に進出して3大会(全豪、全仏、全米)を制覇した36歳。ただ、今年の全豪オープンでは優勝候補と目されていたものの準決勝で無念の敗退を喫し、以降は戦線から離脱している。

英メディア『EXPRESS』の読者アンケートによると60%が「ジョコビッチは衰えつつある」と答えており、31%が「再びグランドスラムで優勝できない」と考えている。だが一方では29%が「グランドスラムで優勝できる」と信じ、そのうちの30%は「2大会で優勝する」と答えている。

男子テニス界でダントツの1位通算在位記録を持つジョコビッチ。全豪敗退から約6週間の離脱を経て迎える相性のいい大会で、再び記録を伸ばすとともに王者としての輝きを取り戻すことができるのか。注目の戦いが迫っている。

構成●スマッシュ編集部

© 日本スポーツ企画出版社