AIで製造不良を予知、生産ロス防止へ イグノス、花巻拠点に研究

 北上市相去町の画像処理関連業イグノス(大和田功社長)は人工知能(AI)を使い、ものづくり現場での製造不良を予知し、未然に防ぐシステムを研究している。製造装置の微細な振動の変化から不具合を予測し、自動化が進む工場での生産ロスを防ぐ。研究拠点を花巻市に移転し、岩手大発ベンチャー企業いわて金型技研(北上市・清水友治社長)と共同で商品化を進める。

 システムは、製造装置が発する振動をデジタル変換する。不具合のみをAIが検知、早期に通知して生産を止める。さらにAIが振動の変化を学び将来の不具合を予測、装置をメンテナンスし不良を未然に防ぐ。

 システムは今秋にも完成予定。工場で使用する製造装置に取り付けるタイプにして販売を目指す。自動車のドアや特殊樹脂部品などを作る大型プレス機械、半導体製造装置などへの使用を想定している。

 大和田社長らが研究発表する岩手ネットワークシステム(INS)マーケティング研究会は3月15日午後1時半から、同センターで開かれる。参加無料で定員20人。問い合わせは岩手大客員教授の佐藤利雄さん(090.2270.1919)へ。

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