ロッテ・西野勇士「中6日で投げてこそローテーションピッチャー」自主トレで肩の負担が少ない投球フォームを作る

「離脱がちょこちょこ、間隔を空けながらというのがあったので、そういうことがないようにしっかりとケアとかもっとフォーム的な部分のチェックをもっと増やして、1年間しっかり回りたいと思います」。

ロッテの西野勇士は今季はシーズン通して先発ローテーションの一員として投げることを誓う。

トミー・ジョン手術を受けてから本格復帰2年目となった昨季は先発に再転向し、登板間隔を空けながら先発ローテーションの一員として18試合・117回を投げ、8勝5敗、防御率2.69の成績を残した。

今季に向けてオフは「パフォーマンスは出ていたんですけど、(昨シーズン中に)肩の調子が悪くなったので、そうなりにくいメカニックをしっかりもう1回作ろうという感じです。肩自体を良くするというよりは、フォーム的に肩の負担が少し軽くなるようなピッチングフォームを作ってきました」とのことだ。

去年は春季キャンプからアピールする立場だったが、昨年8勝を挙げたことで、春季キャンプ序盤の2月3日の取材では「ペースは遅く作れるというのはあるんですけど、ライバルがたくさんいるので、ちょっと意識はしますが、しっかり作ろうという感じですね」と、自分のペースで取り組んだ。

◆ 勝負球

投球面では昨年はフォーク、スライダー、カーブ、シュートとどれも勝負球になった。

「たとえば真っ直ぐの調子が悪くてもシュートだったり、スライダーでかわすピッチングもできるし、フォークが調子が悪くてもいけるし見たいな、そういう何かがダメでも何かで補える球種が絶対2つはあったので、それがすごいよかったと思います」。

1つの球種がその日悪かったとしても、違う球種で投球することができ、それが投球の安定感につながった。今季も昨季のようなイメージで抑えていこうという考えなのだろうかーー。

「去年ベースの形であとは球自体を全体的にレベルアップ、真っ直ぐを中心にですけど、全体的にレベルアップできたらいいなと思って自主トレをやってきました。それをシーズンで出せればいいなと思っています」。

◆ 中6日の先発に意欲

昨季は登板間隔を空けての登板だったが、今季は中6日での先発に「もちろんですね、そこは」と意欲。

「中6日で投げてこそローテーションピッチャーだと思うし、空けながら規定投球にいかないというのは先発投手としてはちょっと物足りないんじゃないかなと思うので、中6で投げられるような準備をしていこうと思います」。

また、昨季は「若手に見劣りしない成績を残したいなと思います」と宣言し、有言実行の働きを見せたが、今季も「当たり前です。負けてたら投げられなくなっちゃうので。全然負ける気はないです」と、若手に先発ローテーションを譲るつもりはない。

27日のソフトバンク戦で今季初実戦となる。昨季は日本ハムとの練習試合で、「とにかく一つ一つの変化球と真っ直ぐと、調整期間なので、課題を持って、どうしたらいいのかというのをしっかり調整していました」と、武器であるフォークをほとんど投げなかったこともあった。今季も球種を1つ消したりして調整したりするのか春季キャンプ中の2月3日の取材で質問すると、「それはないですね。オープン戦でしかできない攻め方とか、試したい攻め方とかはやってみようと思っています」と回答。シーズンに向けて、練習試合、オープン戦でしかできないことを試し、シーズンに向けて仕上げていく。

取材・文=岩下雄太

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