1月の消費者物価、2.0%上昇 1年10カ月ぶりの低水準

全国消費者物価指数の推移

 総務省が27日発表した1月の全国消費者物価指数(2020年=100、生鮮食品を除く)は、前年同月比2.0%上昇の106.4だった。伸び率は3カ月連続で鈍化し、22年3月の0.8%以来、1年10カ月ぶりの低水準だった。食料品の値上げの一服感や電気代の下落が影響した。

 23年2月に始まった政府の電気・都市ガス代抑制策の物価押し下げ効果が一巡することから、2月の上昇率は拡大する見込みだ。2%の物価安定目標を掲げる日銀が今後、物価動向をどう判断するかが焦点となる。

 1月の項目別では、生鮮食品を除く食料の上昇率は5.9%となり、前月の6.2%から縮小した。外食のフライドチキンが19.2%、アイスクリームが12.1%と値上げが目立った。

 宿泊料は、インバウンド(訪日客)や国内旅行の回復を要因に26.9%値上がりした。1月から価格調査を再開した外国パック旅行費は62.9%上昇となった。

 電気代は21.0%、都市ガス代は22.8%それぞれ下がった。一方、ガソリンは4.7%上昇した。

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