沖縄・うるま市に競輪の車券売り場を計画 業者が地元で説明会 住民は懸念「治安が悪化する」「渋滞が起こる」

 不動産業などを手がける三立開発(福岡市)が、沖縄県うるま市石川伊波で競輪の場外車券売り場(サテライト)の建設を計画していることが分かった。26日に城北区公民館で住民説明会が開かれ、約40人が参加した。住民からは「治安が悪化する」「交通渋滞が起こる」など反発の声が上がった。

 場外車券場売り場は、全国の競輪をモニターで放映しながら、車券の販売と払い戻しを行う。経済活性化が見込まれる一方で、ギャンブル依存症や治安の悪化、交通渋滞などが懸念されている。

 計画地は市の条例で景観保全地区に指定されているため、原則として建てられない。例外として、市長が公益上の理由などで許可すれば可能。中村正人市長は2022年12月の市議会定例会で「住民説明と地元の同意が必要」との認識を示したが、賛否は明確にしなかった。

 同社は予定地の1キロ圏内の城北区、伊波区、嘉手苅区から同意を得る方針。地権者とも契約を進めている。柴田信孝社長は「うるま市の財源確保、雇用促進に貢献できる」と理解を求めた。

 同社は20年、中城村泊でも建設を計画したが頓挫している。(中部報道部・又吉朝香)

場外車券場の建設計画地

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