元TBSアナ伊東楓が故郷の酒造とコラボした「復興ボトル」を販売

画家の伊東楓さんが故郷、富山の酒蔵とコラボ

元TBSアナウンサーで、現在はドイツを拠点に画家として活動している伊東楓さん(30)が富山県酒造組合とコラボレート。能登半島地震で大きな被害を受けた故郷、富山の復興のため、伊東さんの絵をラベルにした「復興2024ボトル」を3月1日より販売する。

「令和6年元日、能登半島地震が発生し、私は家族とともに震災を経験しました。被災したあの日から、地元のために今の私ができることは何かをずっと考え続け、辿り着いたのが今回のプロジェクトでした。苦しい状況の中で、私の思いに賛同しお力添えいただいた全ての蔵元に、心から感謝しています」

今回のプロジェクトには、富山県酒造組合全18の蔵が参加。伊東さんはそれぞれの酒を飲み比べ、味や蔵元のイメージに合う動物をボトルのラベルにデザインした。第1弾となるコレクターズアイテム版は、各蔵10本限定発売で、一升瓶2万2000円の売り上げ全額が被災地に寄付される。

今年1月、日本で3年ぶりとなる個展を開催した伊東さんは、富山県高岡市の実家に帰省中に震災に遭った。個展開催を前に女性自身の取材を受けた際、このたびの復興支援活動に向けてこう語っていた。

「もろみタンクの破損などで復興のめどが立たない酒造のため、復興に込めた想いを絵に託して提供させていただき、復興支援ボトルを販売する予定です。この活動を通して多くの人の目に留まり、富山の日本酒をはじめ、北陸全土の素晴らしい産物や伝統工芸技術を知ってほしいと思っています」

全ラベルには、伊東さんの「また、笑い囲み飲む為に」と題したメッセージが記された。

「私が生まれ育った富山県では、一升瓶の日本酒を片手に、老若男女問わず皆が混ざり合って、お祭りや家族団らんの場で、笑い合ってお酒を飲み交わす。そんな光景が当たり前のように日常の中にあって、そんな姿を私は子供の頃からずっと見てきました」

と、日本酒への思いを明かしている。そして、ブロジェクトを通して国内外に見せたい姿としてこう続けた。

「気持ちが落ちてしまう出来事があって、今は先が見えず不安が渦巻いていても、またあの日のように、家族や友人と、いろんな場所で集まり囲み合って、笑いながら日本酒を飲み明かせる日が戻ってくるように。暗闇のなかでも希望が見いだせるように。そんな私の復興への想いを、今回のタイトルと絵に託しました。富山県酒造組合と私のつくる世界観を、感じて頂けますと幸いです」

今回、伊東さんがデザインを手がけたラベルは、1月に開催した個展に出品した絵も含めて全18種類。彼女が「自分だと思って描いている」という虎や鷲などの動物モチーフにした色鮮やかな絵が、故郷を代表する銘酒のボトルを飾る。

第1弾コレクターズアイテム版発売後、順次、各蔵より4号瓶(2000円~8000円)が販売され、売り上げの一部が寄付される予定だ。

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