イカナゴ漁「非常事態」大阪湾で初の休漁、播磨灘では3月9日から 8年連続不漁予測“最低レベル”

昨年(2023年)のイカナゴ漁解禁日の明石海峡(兵庫県明石市付近)※画像提供・第五管区海上保安本部

瀬戸内海に春を告げる、イカナゴのシンコ(稚魚)漁について、大阪湾では自主的に休漁、播磨灘(兵庫県南西部)では3月9日に解禁されることになったが、この日の漁獲量しだいで継続するかどうかを決めるという。

大阪湾での自主休漁は初めて。

兵庫県水産技術センター(兵庫県明石市)が、2024年のシーズンも兵庫県内の全ての海域で「不漁」と予測している。

不漁予測は2017年以降、8年連続で、近年では最低レベルとしている。

兵庫県によると、シンコの漁獲量は2016年までは1万トンを超えていた。しかし、2017年に前年比1割以下の1001トンに急減した。以降、2020年は過去最少の142トン、2021年は1467トン、2022年は少し持ち直して1665トン、2023年は1209トンだった。

主な産卵場である播磨灘の鹿ノ瀬海域(明石海峡の西側から南西方向)での親魚採集尾数は(調査期間・2023年12月1日~2024年1月4日)、昨年と比べても大きく下回った。産卵量指数(親魚の大きさを考慮して算出した産卵量の目安)も昨年を下回ったという。

© 株式会社ラジオ関西