「イエスタデイ 」に込められていた予想外の意味、ポール・マッカートニー本人が明かす

ポール・マッカートニーさん(2024年2月2日)

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多くのミュージシャンにカバーされてきた、イギリスのバンド「ビートルズ」の1965年の大ヒット曲 『イエスタデイ』。

この曲を手掛けたポール・マッカートニーさんが、無意識のうちに母親の死からインスピレーションを得ていた可能性があると明かした。

母親のメアリーさんはこの曲が作られる約10年前、マッカートニーさんが14歳の時にがんで亡くなった。

マッカートニーさんは自身のポッドキャスト「A Life In Lyrics」でこの曲について「これまで『亡くなったお母さんのことを歌った曲ですね』と言われたこともあったのだけど、僕はいつも『いや、違いますよ』と答えていたんです」と、共同ホストで詩人のポール・マルドゥーンさんに伝えた。

「でも『Why she had to go, I don’t know, she wouldn’t say(なぜ彼女は行かなければならなかったのか、私にはわからない。彼女は言ってくれなかった)』という歌詞について何度も考えてみたんです。母親ががんで亡くなった時、誰も何も言わなかった」

マッカートニーさんは24歳の時に夢の中でイエスタデイのメロディーが浮かんで曲を作りあげた。ビートルズの代表曲の1つでもある同曲は長年、ロマンチックな別れを歌っているとされてきた。

しかしマッカートニーさんは「青春時代や子ども時代を振り返って、初めてその意味がわかるようなことがたくさんある」と述べ、あるエピソードを振り返った。

マッカートニーさんは母親の上品な話し方が嫌で、 「ask(アスク)」という単語を母が「アースク」と発音したのを馬鹿にして恥をかかせたことがあるという。

マッカートニーさんは「母が亡くなった後にそのことを後悔した」と述べ、それが知らず知らずのうちに「I said something wrong (僕は何か間違ったことを言ったのだろうか」という歌詞に影響を与えた可能性があると示唆した。

「母が死んだとき、『僕は何か間違ったことを言ったのだろうか?』と思ったのだろうか。あのクレイジーなささいなことを思い出すものだろうか?わからない。こんなことあるだろうか?女の子のことを書いた歌詞の中に、無意識のうちに、死んだ母親の歌を入れることなんて起こりうる?そうかもしれない。歌詞を見れば、なんとなくしっくりくる」

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。

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