国民・玉木代表 高橋茉莉氏の「刑事上の責任」内容明かさず「私人」「踏み込んで最大限発表」

国民民主党の玉木雄一郎代表(54)が27日、国会内での定例会見で、衆院東京15区補選(江東区、4月28日投開票)で公認候補者として擁立していた新人の高橋茉莉氏(27)の公認を取り消したことを報告した。

玉木氏は「(東京)15区の有権者、区民の皆さん、また応援をいただいた党員、サポーター、ボランティア、すべての関係者の皆さんにお詫びを申し上げたいとともに、こうした混乱を生じさせてしまったことについては深く反省をしております」と陳謝した。

同補選に、新たな候補者を立てるかどうかについては「白紙で、何も決まっていない」と説明。他党との連携については、選挙協力で立憲民主党と話し合いの場をもったことを明かした上で「立憲民主党に限らず、他党との関係については現時点で検討中、未定」とした。

国民民主の選対委員長は26日、高橋氏の公認取り消し理由が「法令違反」としながらも、具体的な内容については明かさなかった。玉木氏は同日、X(旧ツイッター)で「今後、場合によっては、行政上、刑事上の責任を問われる可能性も否定できないことから、我が党から本人に不利になる可能性のあるコメントは差し控えるべきと判断しました」と理由を説明した。

会見で記者団から、玉木氏が衆院政治倫理審査会の公開での開催を求めたことを指摘し「どういう経緯で取り消したということについて、政党として詳しく説明する責任があるのではないか」と、高橋氏の公認を取り消した具体的な理由を明かさない姿勢との矛盾を突いた質問が出た。

玉木氏は「法令違反の可能性があるというところまでは踏み込んで、最大限発表している。彼女はいま、私人になっていますし、今後行政上、刑事上の責任を問われるとなると事実認定が伴う。我々は、今聞いた時点の材料で政治的な判断をするという意味では十分だと思っている」と釈明した。

さらに「行政上、刑事上の責任は、関連部局において事実認定が行われてしかるべき対応が行われる話なので、これは政党として何か言うべきものではない。すでに公認は外れ、私人になっているので、そこは分けて考えるべき問題だということで最大限の情報公開を行っている」と主張した。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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