ダルビッシュ弟、抗がん剤治療中に「奇跡」の再会果たした兄の優しさ明かす 「有がいてくれて良かった」

2024年2月26日放送の「人生が変わる1分間の深イイ話 復活2時間SP」(日本テレビ系)に、米大リーグ・パドレスのダルビッシュ有投手の母・郁代さんと弟で元俳優の賢太さんが出演した。番組では、がんで闘病中だった賢太さんに起きた「奇跡」の出来事が紹介された。

母・郁代さん「ひと時の時間でも会話をしてっていう、その奇跡に感謝」

賢太さんは22年に精巣がんを公表。睾丸の摘出手術を受けたものの、23年2月にみぞおちのリンパへの転移が見つかり、抗がん剤治療を続けていた。

23年3月、WBCの強化試合で有投手が日本に帰国した。その頃の賢太さんは、抗がん剤治療の真っ只中でほぼ寝たきりだったため、会うことは「無理だなと思った」という。しかし、それまでずっと悪かった白血球の数値が「いきなり良くなった」といい、病院のある大阪府内という条件付きで1日だけ外出許可がおりた。賢太さんは「本当に奇跡」と振り返る。

偶然にもその日は大阪で試合が行われたため、賢太さんは観に行くことができた。有投手から「お前体どうなん?」と聞かれた賢太さんは「大丈夫やで」と答えたが、有投手は顔色などから賢太さんの体調を察し「無理せんと隣の部屋も取ってるから。自分が一人でしんどかったら向こうの部屋行ったりとかしてリフレッシュしてな」と声を掛けてくれたという。賢太さんは、「ありがたいです。有がいてくれて良かったです」と話した。

家族で過ごせたのは試合前のわずか数分だったというが、郁代さんは「まずはそこに賢太が来れたということが奇跡ですし、そこにまた有がそのタイミング、本当にピンポイントのタイミングだったので。ひと時の時間でも会話をしてっていう、その奇跡に感謝しました」と振り返る。さらに、「本当にちょっとの『大丈夫か?』っていう一言でも交わせてるということが、すごく本人(賢太さん)には大きな励みになっていたと思います」と語った。

番組では、賢太さんの半年に1度の定期検査で再発なしの結果が確認され、親子で喜ぶ様子が放送された。現在は街の清掃活動や、ボディビルの大会に向け筋トレに励んでいるという。

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