2023年11月に開催された名古屋モビリティショー。自動車関連産業の企業ブースが最新技術を披露する中、ひと際関心を集めていたのが大学生たちのブースです。未来のエンジニアたちが提案するモビリティのミライに迫ります。
キッチンカーを無人に!
愛知工業大学のブースでは、キッチンカ―を自動化できないかと無人でクレープを作るロボットが紹介されていました。
愛知工業大学 大学院 辻本竜也さん:
「単に自動化するだけでなく、もし(従業員)人がいる場合、人に余裕がある場合は1人でさまざまな作業ができるように、省人化なども考えて『人協働ロボット』として動かしています」
さらに、カラクリを用いた「無人搬送車」を手掛けた大学生を発見!
愛知工業大学 大学院 小野朔也さん:
「(人の代わりに)物などを運んでくれる機械になっています」
モーターを動かす以外は電力を使っていませんが、まるでコンピューター制御されているかのような動きを見せます。
秘密は「カム」と呼ばれる板にありました。
突起にレバーが当たるとタイヤが旋回します。このカムを組み合わせることで、決められたルートを正確に辿ることができるのです。
しかもコンテナの下をくぐると、自動でドッキングする仕掛けに!
荷台の下に突起が収納されていて、搬送車と連結される仕組みになっています。
小野さん:
「これらのカラクリを活用することによって、工場の省電力化に貢献することができます。最近のエネルギー問題などに貢献していけるのではないかと考えています」
事故防止にもつながる! 可視光通信
さらに「可視光通信」について紹介する名古屋大学の学生もいました。ずっと光っているように見えるランプですが、実際には1秒間に1000回点滅しています。点いている・消えているというパターンをカメラで受信。その配列をデータとして読み取ることができるのです。
画像のパターンは「110」。点滅の情報を光の速さで伝える「可視光通信」という技術が用いられています。信号機や車のテールランプなどに取り付ければ、それぞれが瞬時にさまざまな情報をやりとりでき、事故防止や交通渋滞の解消などにもつながります。
車のミライを担う学生による、工夫いっぱいのアイデアが光った名古屋モビリティショーでした!