滋賀県東近江市でベトナム人男性殺害、容疑で同じアパートの男逮捕 生活音でトラブルか

滋賀県警東近江署

 26日午後6時40分ごろ、滋賀県東近江市ひばり丘町のアパートの一室で、住人でベトナム国籍の契約社員グェン・トゥアン・アンさん(35)が血を流して倒れているのを同僚が発見し、上司が110番した。アンさんには切り傷や刺し傷があり、その場で死亡が確認された。

 滋賀県警捜査1課と東近江署は27日、アンさんを殺害したとして、殺人容疑で同じアパートに住む無職山本隆司容疑者(49)を逮捕した。

 逮捕容疑は23日午前2時40分ごろから26日午後6時40分ごろの間、アンさんの部屋で首に刃物を突き刺すなどしてアンさんを殺害した疑い。同署によると、アンさんの首周辺に複数箇所の切り傷と刺し傷があったという。

 同署の説明では、アンさんは金属加工工場に勤務していた。アンさんが1階、山本容疑者が2階に住み、同容疑者が1月末にアンさんの生活音について同署に相談し、同署が対応していた。

 アンさんが出勤しないことを不審に思った同僚がアパートに様子を見にいき、遺体を発見。駆けつけた捜査員が2階へ上る階段に血痕を見つけ、自室にいた山本容疑者に事情を聴いたところ殺害を認めたという。同署が動機などを調べる。

 現場は近江鉄道八日市駅から南東約1.5キロの住宅街。近所に住む女性(73)は「アパートは5、6年前からベトナムの人が住むようになり、亡くなった男性は2年前ぐらいに入居した。礼儀正しくあいさつをしてくれて穏やかな人。ベトナム人の友達が時々遊びに来ていた。目の前でこういうことが起きるなんて」と話していた。

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