ハッカー集団ロックビットが再開 米政府に「報復」表明

再開されたロックビットのウェブサイト(画像の一部をモザイク加工しています、三井物産セキュアディレクション提供)

 日米英などの共同捜査によってメンバーが摘発された世界最大級のハッカー犯罪集団「LockBit(ロックビット)」が、閉鎖に追い込まれたウェブサイトを再開させたことが27日、分かった。閉鎖前と同様に匿名性の高いダークウェブにサイトを設け、捜査に関与したFBIへの挑発や米政府への報復を表明。ロックビットのロゴやサイバー攻撃を仕掛けた企業名も掲載した。

 首謀者とされるハッカー「LockBit Supp(ロックビットサップ)」は摘発直後の20日、共同通信の取材に「FBIにやられた」と回答。三井物産セキュアディレクションの吉川孝志さんは「一定の打撃を与えたと思うが、完全に壊滅させるのは難しい。捜査機関の国際協力で追跡や摘発を継続することが重要だ」と指摘した。再開したサイトには「FBIはうそつきだ。米政府機関への攻撃を強化する」などと掲載された。

 警察庁は20日、共同捜査の結果、ロックビットのサイトが閉鎖されたと明らかにした。欧州刑事警察機構はウクライナなどでロックビット関係者2人を逮捕したと発表した。

ロックビットの首謀者とされるハッカーが、通信アプリでの取材に対し「FBIにやられた」と回答した画面(画像の一部をモザイク加工しています)

© 一般社団法人共同通信社