先生が楽しむ探究ワークショップ 高校教諭対象に学習セミナー、和歌山 

ワークショップでコミュニケーションの取り方を指導する前田健志さん(左)=和歌山市で

 県情報化推進協議会と紀伊民報はこのほど、和歌山市相坂の和歌山信愛女子短期大学で高校教諭を対象にした探究学習セミナーを開いた。「先生が楽しむ探究ワークショップ」を通じてグループ内でのコミュニケーションの取り方を体験したり、探究学習に役立つデータの使い方を学んだりした。

 「楽しい学校コンサルタントSecond」(石川県)代表の前田健志さんが講師を務めた。県内の高校教諭ら12人が3グループに分かれて「漢字を図式化した抽象的な画像が何に見えるか」「4人が共通で楽しいと思うものを10個見つける」といった課題を通じて、メンバーそれぞれの感じ方の違いを知ったり、会話を活発にするプログラムを体験したりした。

 前田さんは楽しい学びのパターンとして(1)「○○したい」あるいは「困っている」ことからスタートする(2)「○○をもっと生かせないか」と考えて、いろいろなことに目を付け、異質なものを組み合わせる(3)「本当に、なぜ、もしかすると」と、真理を探究したり仮説を検証したりする―の三つを挙げた。

 ワークショップに続いて、ベネッセコーポレーションの谷本祐一郎教育情報センター長が、大学の年内入試で探究学習が重視されるようになってきたことを説明。地域情報化アドバイザーの下山沙代子さんが、国のRESAS(地域経済分析システム)などネット上に公開されているデータを探究学習に利用する具体的な方法を解説した。

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