中国、定年年齢を65歳に引き上げか=日米独は…―独メディア

26日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国が今年の「両会」(全国人民代表大会と全国政治協商会議)で定年退職年齢の引き上げを決定する可能性があると報じた。

2024年2月26日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国が今年の「両会」(全国人民代表大会と全国政治協商会議)で定年退職年齢の引き上げを決定する可能性があると報じた。

記事は、中国では現行の定年退職年齢が男性で満60歳、女性は管理職が55歳、非管理職が50歳になっていると紹介。一方で平均寿命が1960年の43.7歳から2020年には77.93歳まで大きく延びたことなどから、ここ数年は毎年「両会」近くになると定年退職年齢の引き上げを行うかが議論の対象になってきたと伝えた。

その上で「今年の『両会』で、定年引き上げ政策が発表されるかもしれない」とし、中国メディアの中国経営報が先日、中国社会科学院世界社保研究センターが昨年末に発表した「中国養老金発展報告2023」を引用して「定年引き上げ政策が間もなく出される。65歳が最終的な結論になりそうだ」と報じたことを紹介している。

記事によると、中国の定年は世界の主要経済国に比べて明らかに早いと指摘。平均寿命が高く出生率が低い日本ではすでに定年が65歳にまで引き上げられ、21年4月には労働力解消を防ぐために70歳までの雇用を企業に奨励する政策が打ち出されたとした。また、米国では1960年以降生まれの定年が67歳であるほか、ドイツも64年以降生まれの定年が67歳で、数年前には70歳まで引き上げる議論も起きたと伝えた。

記事は、定年引き上げの可能性について中国のネットユーザーが「多くの企業は35歳以上の従業員を辞めさせたり雇用拒否したりするのに、どうやって65歳まで働けと?」「中国の男性の平均寿命は75歳。一生かけて払ってきた年金が10年くらいしかもらえないというのは残酷だ」「何でもかんでも一律に規定することに反対。肉体労働の定年は絶対に引き上げちゃ駄目」といった感想を残していることを併せて紹介した。(翻訳・編集/川尻)

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