『初めて犬を飼う人』が経験すること3つ 初心者さんが気をつけるべきことまで解説

「初めて犬を飼う人」が経験すること

写真や動画で動物を見ているとほほえましく、かわいい動物を自分も家に迎えたいと思う方も多いのではないでしょうか。

しかし、動物を飼育するのはかわいいだけではなく、大変なこともたくさんあるものです。動物たちを安全に飼育するためには、彼らのことをよく知る必要があります。

1.思いのほか世話をする必要があることを思い知る

犬を初めて迎える人の場合、朝晩の食事とお散歩をしておけば健やかに育っていくと思っている方が多い印象があります。

しかし、実際にしなければならないお世話は実に多岐にわたります。

  • 運動要求量に合わせた散歩
  • ライフステージに応じた食事内容と回数
  • トイレの世話
  • 爪切りやブラッシング、歯磨きなどのグルーミング
  • 健康診断をワクチン
  • 避妊や去勢の手術
  • 遊びの要求
  • 室内の清掃(抜け毛が多いので一日複数回掃除が必要な場合もあります)

などなど、これらを犬を迎えてからずっと行う必要があるのです。またこれらを実行するためにはマンパワーも必要ですし、経済力も必要となります。

犬を迎える前に、まずは同じ犬種や近い大きさの犬を飼っている人に、お世話について質問したり実際に見せてもらうと実感がわきやすくなります。

また、一人ですべて世話をしようとするのではなく、家族やかかりつけの獣医さんはもちろんのこと、ペットシッターさん、ドッグトレーナーさんなど犬のプロにいつでも相談できるように、あらかじめ調べておくとよいでしょう。

2.犬グッズをそろえるのが大変

犬を飼育する場合、さまざまな犬グッズが必要になります。

たとえば、体の大きさに見合ったハウス(クレート)、ケージ(ペットサークル)、食器、リード、ハーネス、おもちゃというような、一度買ったらある程度の期間使えるもののほかにも、毎日の消耗品であるペットシーツやドッグフード、おやつなども購入してそろえる必要があります。

ドッグフードはなんでも良い、というわけではなく、犬のライフステージや体質によって選択しなければいけないこともあります。また、リードやハーネスも、犬のサイズや運動量に合わせてそろえたほうが犬の体に負担をかけずに済みます。

また、そろえた犬グッズを使うために、室内環境を整える必要もあります。

動線確保のため、あるいはケージを置く場所のため、部屋の家具の配置まで変えなければいけなくなる可能性も。今まで人間だけだった時とは、全く違う生活空間になることを覚悟しなくてはいけないこともあります。

こちらの点についても、先輩飼い主さんに、実際に飼育している様子を見せてもらうのが一番実感しやすいのではないでしょうか。

また、犬をお迎えする際にブリーダーさんや保護施設の方にどのような部屋やグッズが犬にとって適切かを確認するのはもちろんのこと、自分でも事前にいろいろと勉強しておきましょう。ペットブームのおかげで、書籍や動画などさまざまな犬の飼育に関する情報を、以前より簡単に探すことが可能です。

3.散歩が意外と重労働

犬との散歩は楽しそう、と思われがちですが、これが意外と重労働になることもあるのです。

迎えたばかりの犬は首輪やハーネスのつけ方など知りません。おとなしくつけさせてくれる子はほとんどおらず、装着するだけで一苦労することでしょう。嫌がって逃げてしまう子もいるため、根気よく「これを付けると外に行ける」と教えなければいけません。

また、散歩に慣れていない子の場合、外に出て興奮するとリードをぐいぐい引っ張って走って行ってしまう場合があります。好き勝手な方向に歩きたがり、ちっとも隣を歩いてはくれません。隣を一緒のペースで歩いてくれるようになるには、並んで歩くトレーニングをしなければいけないのです。

小型犬の場合は飼い主が力任せに管理することもできますが、それではお散歩は楽しくないでしょう。大きな犬の場合は力で負けて引きずられ、けがをする可能性もあります。歩く距離も慣れていないとものすごく長い距離に感じることでしょう

犬の歩かせ方をトレーニングする方法は、ドッグトレーナーさんや最寄りの動物愛護センターなどのしつけ教室にいって相談するとよいでしょう。

おやつを使った方法や犬に気づかせる方法などを教えてくれますが、自宅でも教わったことを根気よく繰り返して、飼い主さん自身も犬と一緒に練習する必要があることを認識しておきましょう。

まとめ

今回は、「初めて犬を飼う人」が経験することについて解説しました。

上記の他にも、「そもそもしつけ方法が分からない」「トイレの間違いが多くて掃除が大変」「家具や大切な小物を壊される」など、犬を迎える初心者さんの「あるある」はたくさんあります。しかし、一度迎えた命を途中で放り出すわけにはいきません。

犬との生活を楽しいものにするためにも、犬の生態を勉強したりグッズの使い方を確認したりして、実際に迎え入れる前にしっかりと事前準備をしておくとよいでしょう。

(獣医師監修:平松育子)

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