佐々木蔵之介らが高橋恭平の誕生日を祝福! 『映画 マイホームヒーロー』イベントレポート

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『映画 マイホームヒーロー』が3月8日(金) に公開されることを記念したイベント『マイホームヒーローDAY〜ドラマと映画イッキ観イベント』が、2月26日(月) に東京・秋葉原 UDXシアターで開催された。

原作は、累計発行部数370万部を突破し、2017年より「週刊ヤングマガジン」(講談社)で連載中の『マイホームヒーロー』。昨年放送されたドラマシリーズでは、どこにでもいる普通の父親が娘に危害を加えようとした彼氏を殺してしまう衝撃の展開で幕を開け、殺した彼氏が所属する半グレ犯罪組織に狙われながらも家族を守るための“命がけの騙し合い”が繰り広げられた。映画ではドラマの最終回から7年後を舞台とした完結編が描かれる。

イベントには、ドラマでもお馴染みの面々である、娘の彼氏を殺した父・鳥栖哲雄役の佐々木蔵之介、刑事になり真相を追う娘・零花役の齋藤飛鳥、ドラマで行方知れずのまま最終回を迎えた恭一を演じる高橋恭平(なにわ男子)、そして本作のメガホンを取った青山貴洋監督が登壇。観客は事前に配布された「マイホームヒーローうちわ」を思い思いに振りながら、大きな歓声で歓迎した。

満員の観客を前に、佐々木は「(客席が)近いですね〜久しぶりやな、こんな近いの(笑)。今日は2時間ドラマ、舞台挨拶、そして映画と皆さん4時間半このイベントに参加してくださるということで、本当にありがたいです。学校や会社はどうしてはるんやろうとちょっと思うんですけど(笑)。お集まりいただきまして本当に嬉しいです。普段なら“短い時間ですがお楽しみください”と言うところですが、今日は長い時間ですがたっぷり楽しんでください!」と呼びかけ、舞台挨拶がスタート。

昨年秋に放送された連続ドラマ版の感想を聞かれた佐々木は、「本当に楽しく拝見しておりました。なかなか客観的に見れなくて、このときの血糊は大変やったな〜とか、恭一に殴られている時は、あの倉庫寒かったな〜とか、鳥栖家の外の隅っこでトイレしているのを零花ちゃんに見つかるシーンでは、零花ちゃんの反対側から、向かいの家のおばちゃんがずっとこっちを見てたな〜、とか色んなことを思い出しました(笑)。あのときは恥ずかしくて恥ずかしくて(笑)」と撮影の裏側を語った。

佐々木蔵之介

続いて齋藤は「私は逆に視聴者の目線で観ていました。ドラマ版の零花ちゃんは、お父さんの罪に気付かずのほほんとしているので、皆さんと同じようにいちファンとして、蔵之介さんこんなに大変なシーンがあるんだ、とか、こんなにボロボロになっていたんだ、と楽しんでいました」とコメント。

高橋は「僕は客観的には見れなかったですね。アクションシーンも初めてだったので、ここもうちょっとああした方がよかったな、とか思うところがたくさんありました。銃撃シーンも、寒かったな〜と。基本的に寒かったんですよ」と振り返ると、佐々木から「寒いのってさ、カイロ貼ってへんやろ! なんで貼らへんの?」とツッコミが。「裏でめっちゃ震えてました。でもカイロって暑すぎません? 貼るカイロってちょっと怖ないですか? 皮膚に直貼りやと思ってたんですよ(笑)」と佐々木と高橋の、関西弁ならではのテンポ良い掛け合いに会場からは笑いが巻き起こった。

この日訪れた観客が観たのは、ドラマ全話を2時間に凝縮した特別編集版『ドラマ「マイホームヒーロー」スペシャル』。MBS(関西ローカル)で2月28日(水) 20時より、TBS(関東ローカル)で3月3日(日) 13時30分より放送されるもので、今回のイベントで初お披露目となった。

もともと30分の全10話を2時間にまとめるという作業を、青山監督は「本当に大変で、先週までこの作業をやっていたんです。今日直に観てくださった皆さんの顔が見れることが感慨深いです。まとめることも大変なのですが、どのエピソードを抜いていくかということが大切で。ダイジェストじゃないようにしないといけない上、新たに編集し直して、さらに蔵之介さんにもご協力いただいて新しく撮ったナレーションもいくつか入っているんです。楽曲に関しても、ドラマの曲を映画で使った曲に一部差し替えたりして、見やすいものにしようと作業していきました。今年開けてずっとこれをやっていたので、とにかく感慨深いです」と苦労を振り返る。

これを受けて佐々木から「いや〜5時間近くあったのを2時間近くにしたんですもんね。監督、編集作業は楽しかったですか?」と聞かれると、監督は「楽しかったです。僕が監督したのは1話、2話、10話だけなんです。台本段階では全話関わっているのですが、他の話に関しては他の監督が撮っているので、違う監督の映像を改めて観るのも色々な発見があって楽しかったですし、人が撮った映像を編集するのは、作り手としては少しはばかられる行為で、ちょっと申し訳ないと思いつつ……新たに編集をし直すという作業は非常にやりがいがありました」と達成感を覗かせた。

哲雄を演じた佐々木は、SNSでも“再現度100%超え”と原作ファンにも好評を博したが、「自分の中で迷ったり、哲雄はこのときどう思っているんだろう、この先どう展開していくんだろうと思った時には、いつも漫画を読んで立ち返っていました。ドラマのクランクインのときに、延人からタバコを投げつけられるシーンで、投げつけられた時どうしてたっけ、と原作を読み返したら、投げつけられる瞬間に身体をクロスさせる格好をしていて、“これ、やろう”と。他にも(物を)右手で持っている、左手で持っている、など、寄せられるものは全部寄せてみようと意識して、原作をコンテのように考えて演じていました」と、原作へのリスペクトを明かした。

それを受けて監督も、「ドラマ版の蔵之介さんは細かいところで原作のポーズなどたくさん寄せてくださっていました。2話で、延人を殺した後の零花ちゃんの家に零花ちゃんが帰ってきてしまい身体で部屋を隠そうとするシーンは、原作の哲雄がやっているポージングで、それも入れてくださいました」と振り返ると、続けて佐々木が「セリフに関しても、“原作にはこのセリフがあったからやっぱりここを入れませんか”と監督に相談したり。すごく原作が頼りになりました。原作が全て引っ張ってくれました」と、とにかく原作への忠実さを大事にしながら臨んだという。

零花はドラマ版では哲雄の犯した罪には気付いていないが、何やら哲雄や歌仙の様子がおかしいことをツッコんだり、マイペースに見えて実は直感が鋭いところも。自身と似ている部分を聞かれると齋藤は「私はあんまり人の感情が分からないタイプなので(笑)」と謙遜すると、佐々木からは「そんなことないやろ、わかるやろ(笑)」とツッコミが。「零花ちゃんは鋭いところもあるし、何より真っ直ぐで自分の中の正義がある子なので、“零花ちゃんかっこいいな、憧れるな”と思いながら演じていました」と零花への印象を明かした。

齋藤飛鳥

ドラマのラストで哲雄の罠にハマり組織から追われることとなった恭一。殺されそうになるシーンなど、半グレ役ならではのシーンも多々演じてきたが、高橋は「ドラマの中の恭一は、哲雄に罪を着せられて……色々やられちゃったので、本当に残念です(笑)。でもその中で垣間見える人間性と言いますか、ぽろっと気を許す瞬間など、ギャップがあるキャラクターだったのでやっていてすごく楽しかったです。色々が初めてすぎて、そもそも半グレがどういうものか、というところからのスタートだったので、どうやって怖さを出そうかと、役作りを自分の中で考えていくことも楽しかったです」とキャラクターについて考えながら楽しんで演じたという。

佐々木蔵之介「観客の皆さんは僕たちのヒーローです」

ドラマの7年後が描かれる映画版では、半グレ組織に追われながらもなんとか罪を隠し通せたと思いきや、隠したはずの死体が見つかってしまうという衝撃の展開に。半グレ組織のトップである志野(津田健次郎)に追い詰められた哲雄は、ドラマ以上の大ピンチを迎える。

殴られたり蹴られたりするリアクションや、追い詰められ震え上がる演技のコツを聞かれると、佐々木は「その時の気持ちでやっています。殴られたり蹴られたりするのは、皆さんがすごく思い切りやってくれたから出来たんだと思います。遠慮されたら出来ないので。お互いが信用して、ドラマも映画も、安全に演じましょう、というルールでやっていました」と周りの皆との信頼関係のおかげだと語った。監督は、「撮影中、待機中の蔵之介さんが追い込まれていく顔は、どんどん目つきが鋭くなってきて、僕も話しかけるタイミングを見計ろうかな、と思うくらい入り込まれていました」と佐々木ののめり込みぶりを振り返った。

映画では、零花が刑事になり父の罪に迫っていくという痺れるような展開に加え、零花が父の疑惑に気付き、感情が大きく揺さぶられる演技も見どころのひとつ。零花が涙を流すシーンは予告編でも印象的だが、齋藤は「普段、その場その場でいつも監督のご指示や現場の空気を見て演じることが多く、演じるまではそこまで泣くことを覚悟していなかったんです。でも、いざ当日になったら零花ちゃんにとってすごく大事なシーンだったので、プレッシャーを感じました。元々私はアイドルをやっていて、たくさんお芝居をやってきたわけでもないですし、皆さんの期待に応えられるかなと心配はありながらも、思うままにやるしかない! とやらせていただきました」と振り返る。

零花のシーンに監督は「涙のシーンを見て、自分自身も撮っていて泣いてしまったんです。実際映画に使っていないテイクでも(齋藤の)涙が止まらなくて。ドラマの7年後を描いた映画ってちゃんとまとまるのかな、って僕自身も不安があった中、零花ちゃんが車の中でお母さんと会話するシーンを見て、“あ、これ大丈夫だな”と。そのくらい、自分自身で気持ちの転換にもなった。そのシーンを撮っていたカメラマンが、そのシーンを撮り終えてカットをかけなかったら、芝居に引き込まれすぎてレールから落ちちゃってました(笑)」と齋藤の演技に現場の全員がのめり込んでいた様子だったという。

高橋はアクションシーンについて「ドラマでやらせていただいていた分、最初の頃より飲み込みも早い気がして、演じていて楽しかったですし、アクションシーンはやってみたかったことのひとつでもあったので嬉しかったです。ドラマでは銃を取るシーンがあるのですが、そこがアイドルターンのようになって。銃を取る姿が綺麗すぎると注意されました(笑)。“アイドルになってるよ”と言われて、すみません!(笑)」と普段アイドルグループで活動する高橋ならではのエピソードも。

高橋恭平(なにわ男子)

ここで本作のタイトル『マイホームヒーロー』にちなんで、皆が普段自宅でどのように過ごしているのか、自宅でのこだわりやエピソード「マイホーム●●」を披露。佐々木は「家にいたら寝てるか、酒飲んでるか、風呂入ってるか……なので、マイホームスリーパーかマイホームドランカーか、マイホームニューヨーカーやな(笑)。夜と、朝風呂も毎日必ず入ります」とジョークを交えながらこだわりを明かした。

齋藤は「香りが好きで、お部屋ごとに香りを決めています。いかにほのかに、香り同士が喧嘩しない香りを漂わせられるか、ということを研究しています」とコメント。高橋は「マイホーム断捨離ですね。先日もいらなくなった服や着なくなった服をまとめて後輩に渡しました。これいる、これいらん、で直感です。服を買う時も試着しないです。30分くらいで全部終わりました。直感、即決、大好きです」と語った。

ここで、2月28日が誕生日の高橋にバースデーサプライズを敢行。佐々木が「今日はマイホームヒーローDAYですが、ご存知のように、2月28日は恭平くんのバースデーなので、ぜひ皆さんとこのバースデーを祝えたらと思うのですが、いかがでしょうか?」と呼びかけると客席からは大きな拍手が。

ステージ上にドラマのキーアイテムであるオムレツを模したサプライズケーキが登場すると、高橋は「ケーキの上にオムレツ! すごいですね! 見たことないですが、すごく可愛らしいですね〜。嬉しいです。そんなまさか、無いと思っていました。恥ずかしいもんですね」と照れながらも喜んだ。

24歳の抱負を聞かれ「辰年なので、龍みたいにかっこよく、強く! 恭一も気持ちが強い子なので、恭一とマイホームヒーローが、グンと上に行く1年になればいいなと思います」と力強く語った。佐々木は自身が24歳だった頃を振り返り、「僕が24のときは会社員だったんじゃないかな。大阪で広告代理店に入社しました。初めて自分で給料をもらって、“給料ってこんな風にもらうんや”」と当時を振り返る。さらに高橋に「昇竜のように行ってください!」と声をかけると、高橋は「まかせといてください!」とふたりの絆を感じさせる場面もあった。

最後に代表して佐々木が「こんなに長いイベントに参加していただいた皆様こそがヒーローだと思っております。昨年ドラマが放送されて、3月8日に映画が公開、と続いていきます。皆さんは僕たちのヒーローです。まさに“マイホームヒーローズ”の皆さんだと思っています。本日は楽しんでいってください」と呼びかけ、舞台挨拶は幕を閉じた。

<作品情報>
『映画 マイホームヒーロー』

3月8日(金) 公開

映画公式サイト:
https://wwws.warnerbros.co.jp/mhh-moviejp/

(C)2024映画「マイホームヒーロー」製作委員会

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