「俺が出るまで待っとけよ」東名あおり運転・石橋和歩被告が裁判官に捨てゼリフ…「子どもが不憫でならない」悲痛の声

石橋和歩被告(写真・共同通信)

2017年6月5日、東名高速・中井パーキングエリアでの駐車位置をめぐるトラブルからワゴン車に執拗なあおり運転を繰り返した石橋和歩被告(32)。

ワゴン車が追い越し車線上で停車すると、石橋被告は「ケンカ売ってるのか」と怒鳴りながら後部座席の萩山嘉久さん(当時45)を車外に引きずり出そうとした。

運転席から降りてきた妻の友香さん(同39)とともに車外で話し合い、事はおさまったが、そこに後続の大型トラックが突っ込んで夫妻は死亡、車内の娘2人がけがを負った。

石橋被告が危険運転致死傷罪に問われたこの事件の差し戻し後の控訴審が、2月26日、東京高裁で開かれ、懲役18年が言い渡された。石橋被告側は最高裁に上告している。

「裁判は複雑な経緯をたどりました。2018年、横浜地裁は石橋被告に懲役18年を言い渡しましたが、控訴後の東京高裁で裁判長から『1審の手続きで問題があった』と指摘され、地裁に差し戻されました。公判前手続きで、裁判所が検察と弁護側の双方に『危険運転にあたらない』という見解を表明したことが問題視されたのです」(事件担当記者)

一連の裁判で、被告側の弁護士は、ワゴン車の停止を強制したわけではないとし、「大型トラックが走行を禁止されている追い越し車線を、制限速度を上回る90キロ以上で走行してきた。夫妻が死亡したのはトラックの無謀運転による追突で、被告の運転が原因ではない」と主張したが、認められなかった。

そして、裁判の閉廷後、石橋被告は裁判官に「俺が出るまで待っておけよ」と恫喝するような捨て台詞を吐きながら退廷した。

こうした暴挙にSNSでは、

《まったく反省してない》

《検事が目の前で見てたんだろ? 脅迫で現行犯逮捕しろよ》

《こんなやつのせいでお父さん、お母さんを失った姉妹が不憫でならない》

などの声が多く書き込まれた。

「判決を出す際、『未決勾留期間』として、すでに勾留された日数を差し引くことがありますが、これは裁判官の裁量に応じます。その意味で、わざわざ裁判官を恫喝する意味はまったくありません」(事件担当記者)

石橋被告は、事件に真正面から向き合っているのだろうか。

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