ぐんまちゃん誕生30周年 県内外に群馬をアピール

群馬県のマスコット「ぐんまちゃん」が誕生して30周年を迎えました。県内外にファンが広がる「ぐんまちゃん」の30年間を振り返ります。

県のマスコット「ぐんまちゃん」。誕生から30年を迎えた22日には、記念の誕生日会が開かれ、県内外からおよそ1000人のファンが詰めかけました。

「ぐんまちゃん」の誕生は1994年。この年に県内で開かれた全国知的障害者スポーツ大会・ゆうあいピックのマスコットとして誕生しました。

当時の名前は「ゆうまちゃん」。「ゆうあい」と「ぐんま」から命名されました。この大会後も県のイベントに度々登場。県のマスコットとしての地位を着実なものとしていきます。

大きな転機は2008年、名前が「ゆうまちゃん」から「ぐんまちゃん」に変わりました。東京都内に県のアンテナショップ「ぐんまちゃん家」がオープンするのに合わせて改名されました。

2012年、県の宣伝部長に就任。さらに2014年の「ゆるキャラグランプリ」で優勝を果たすなど、名実ともに「群馬県」を県外に広くPRするマスコットとなりました。

山本知事が2019年に就任してからは、「ぐんまちゃん」のブランド化が加速しました。アニメぐんまちゃんのシーズン1とシーズン2を県が自ら制作。テレビ放映だけでなく、ネット配信にも力を入れ、県のYouTubeチャンネル「ツルノス」では、アニメの再生回数が360万回を超えました。

また、去年は、アメリカのアニメイベントに初めて参加するなど、国内だけでなく、海外にも「群馬県」をPRする役割を担うようになりました。

山本知事は、ブランド強化の狙いを次のように話します。

「ぐんまちゃんは群馬県が誇る最大のキラーコンテンツの1つだと思っています。ぐんまちゃんが広まるということは、イコール群馬県の認知が広がるということ。全体の流れからしたら確実に群馬県の存在感の向上に貢献していることは間違いないと。」(山本知事)

ぐんまちゃんブランドの強化は、県の予算からも感じ取れます。2021年度以降は、3億円から4億円の予算規模となっていて、新年度予算案でも全国プロモーションを展開するとして4億1400万円を計上しています。

一方、課題も見えてきました。県ではご覧のような数値目標を設けています。しかし、認知度、好感度ともに今年度掲げた目標には達しませんでした。ここ数年、多額の予算計上が続いているため、県議会では、与野党問わず度々一般質問で取り上げられています。

山本知事は、「ここ数年の取り組みが大切だ」と強調しています。

「やはり本当にブレイクするためにはしっかりと継続してかなくてはいけないと思うんです。(新年度予算でも)結構大きな予算を積んでいるんですけれども、ここから本当に大事。この予算案をしっかり認めてもらって、さらにぐんまちゃんの存在感を引き上げていきたい。究極的には(熊本県の)くまモンのように全国認知度が9割あるわけですから、本当にそういうところまでいきたい。」(山本知事)

大会マスコットとして誕生してから30年。アニメ化や海外展開まで果たしたぐんまちゃん。群馬の未来を切り開く存在となるのか、今後も注目です。

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