愛媛や広島で最大震度4の地震 専門家は“フィリピン海プレート内部の地震”と分析 今後発生が予測される南海トラフ地震とは異なるメカニズムも「地震の備えを」

26日午後、愛媛県の南予地方を震源に最大震度4の地震が発生しました。地震はどのようなメカニズムで起きたのか。また南海トラフ地震との関連について、専門家に話を聞きました。

26日午後3時24分頃に発生した南予地方を震源とする地震。地震の規模を示すマグニチュードは5.1で、震源の深さは約50キロ、松山市や今治市などで震度4を観測しました。

地震によるけが人などはいませんでしたが、一部の列車に運休や遅れが出るなど交通機関に影響が出たほか、松山市内の酒店では陳列棚から商品が落ちて割れる被害も出ました。

今回の地震はどのようなメカニズムで発生したのか、松山地方気象台の地震の専門家はプレートの内部で発生したと指摘します。

松山地方気象台 南海トラフ地震防災官 沼野あかね さん
「フィリピン海プレートの内部で起こった地震になります。潜り込んだ先の内部で発生した、フィリピン海プレート内部の地震」

沼野さんによりますと、26日の地震は、2001年に愛媛県内で最大震度5強を観測した芸予地震と同じくプレートの内部でズレが起きたことによるもので、今後、高い確率で発生が予測されている南海トラフ地震とは、メカニズムが異なるということです。

松山地方気象台 南海トラフ地震防災官 沼野あかね さん
「(南海トラフ地震は)プレート境界、陸のプレートと海のプレートの境界で起こるタイプの地震1946年の南海地震などになります。今回は沈み込んでいるフィリピン海プレート内部の地震なので発生のメカニズムが違う」

しかし、引き続き大地震への警戒が必要だと沼野さんは呼びかけます。

松山地方気象台 南海トラフ地震防災官 沼野あかね さん
「南海トラフ地震についても、この地震とは関係なく以前からいつ起こってもおかしくないと言われているので、引き続き地震に対する備えをしてほしい」

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