「普段から活動基準が守られていない」消防隊員殉職のビル火災 消防局の検証結果まとまる=静岡市

2022年8月、消防隊員1人が殉職した静岡市葵区のビル火災をめぐり、静岡市が独自に進めていた検証で「普段から現場で活動基準が守られていない」などと言及されていることが分かりました。

2022年8月に、静岡市葵区呉服町の飲食店で発生した火災では、現場で消火活動にあたっていた静岡市消防局の男性隊員が殉職しました。

この火災を受け、静岡市は行政的な視点で安全管理や指揮体制など4つのテーマについて検証を実施。消防職員らおよそ600人へのアンケートや幹部への聞き取り調査によって「普段から火災現場で活動基準が守られていない」などと言及していることが関係者への取材で分かりました。

男性隊員らは本来、命綱として使用する隊員同士をつなぐロープを使わずに進入していましたが、これが活動基準と異なるとして、静岡市消防局は当時、男性隊員が所属していた部隊の隊長を減給処分としています。

一方、アンケートでは消防職員側から消火活動について、現場では臨機応変に対応しなければならないなどの意見も寄せられているということです。今回の詳しい検証結果について、静岡市は2月28日公表する方針です。

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