中国の欧州企業買収は昨年減少、対欧投資に警戒感=コンサル調査

[ベルリン 27日 ロイター] - コンサルティング会社EYの調査によると、中国企業による欧州大陸での企業買収は昨年、減少した。中国経済の課題に加え、中国の対欧州投資への警戒感が強まっていることが背景。

中国企業による欧州での企業買収件数は2022年の139件から23年には119件に減少。ドイツでは26件から28件に増加したが、過去最高を記録した16年の68件を大幅に下回った。

ドイツは昨年、新たな対中戦略を発表。中国は民生・軍事政策を融合しており、中国の直接投資は課題をもたらすと警告した。

EYの幹部は、中国の投資家の間ではドイツなど欧州での買収への関心が依然としてかなり高いが「現在の政治・経済情勢は決して良好ではなく、大幅な改善は見込めない。大型買収は今後も例外的な事例にとどまり、引き続き小規模な買収が中心になるだろう」としている。

© ロイター