ヤンキースがスネルと交渉継続中 獲得の可能性は「極めて低い」

「ニューヨーク・ポスト」のジョン・ヘイマン記者によると、ヤンキースはパドレスからFAとなっている昨季のサイ・ヤング賞投手、ブレイク・スネルとの交渉を継続しているものの、両陣営のあいだにはほとんど進展がないという。スネルの代理人を務めるスコット・ボラス氏とのあいだで、複数の契約コンセプトについて話し合いが行われたが、双方の思惑が一致することはなかったようだ。あるヤンキース関係者は、スネル獲得が実現する可能性について「極めて低い」と話している。

ボラス氏の顧客の1人であるコディ・ベリンジャーがカブスと3年8000万ドル(毎年オプトアウト可能)で再契約を結んだが、ボラス氏はヤンキースに対して、ベリンジャー同様の契約を結ぶことを持ちかけたようだ。つまり、長期契約を諦める代わりに年平均額が高い短期契約を結び、さらにスネルに対して複数のオプトアウト権を与えるというものである。

しかし、ヤンキースはこのコンセプトに対してあまり興味を示さなかったという。1つ目の理由はぜいたく税に関連するものだ。ヤンキースはすでに最高税率が課される4つ目の基準額(2億9700万ドル)を超過しているため、スネルの契約の年平均額が大きければ大きいほど、税負担も大きくなる。高額の短期契約でスネルを獲得するのはヤンキースのペイロール状況にフィットしないのだ。

もう1つの理由は、スネルがパドレスからのクオリファイング・オファーを拒否しているため、獲得の際にドラフト指名権と国際ボーナスプールのペナルティが発生することだ。スネルにオプトアウト権を与えると、1年や2年でチームから去ってしまう可能性がある。ヤンキースは1年や2年しか在籍しない投手のために、こうした犠牲を払いたくないと考えているようだ。

ヘイマン記者によると、ヤンキースは今年1月に5年契約をオファーしたが、年平均2800万ドル前後の6年契約を提示する準備もしていたという。しかし、スネル陣営が興味を示さなかったため、交渉は不調に終わったようだ。自身2度目のサイ・ヤング賞を受賞した直後という最高のタイミングでFAになったスネルだが、2月末を迎えても市場に残ったままとなっている。

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