子供の頃のヒーローは、仮面ライダー電王とシンケンジャー! 簡秀吉×杢代和人『仮面ライダーギーツ ジャマト・アウェイキング』インタビュー

『仮面ライダーギーツ』テレビシリーズのその後を描くスピンオフ作品 Vシネクスト『仮面ライダーギーツ ジャマト・アウェイキング』が3月8日(金)より期間限定上映されます。

仮面ライダーギーツ/浮世英寿を演じた簡秀吉さんと、仮面ライダーバッファ/吾妻道長を演じた杢代和人さんに作品の見どころ、撮影エピソードなどを聞きました! また、お二人の熱いヒーロー愛、仮面ライダー愛にも迫ります!!

撮影現場こぼれ話…ダムでの撮影が楽しかった!

――Vシネクスト『仮面ライダーギーツ ジャマト・アウェイキング』。完成をご覧になったそうですが、どんなことを感じられましたか?

簡秀吉(以下・簡):
『仮面ライダーギーツ』の集大成にふさわしい作品になったなと思いました。あとはやっぱり倖田來未さんが歌ってくださっている主題歌(「Dangerously」)が本当にもうカッコよくて感動しました。

杢代和人(以下・杢代):
ホント、カッコよかった!

簡:
めちゃくちゃグッと来たんですよね。あとは、仮面ライダードゥームズギーツと仮面ライダーバッファ プロージョンレイジが対峙するところも迫力ありましたし、素面でのアクションも見どころだと思いますし、見どころがすごく多いので楽しみにしてほしいなと思います。

杢代:
今回のVシネクストは、(浮世)英寿と(吾妻)道長はもちろん活躍しているんですけど、それだけじゃなくて、(桜井)景和の活躍だったり、(鞍馬)祢音ちゃんの活躍もありますし、僕的には、ベロバの存在が大きな意味を持ってるので、全員が繋がってるなという、そういうところも見てほしいなと思います。『ギーツ』のいちファンとして心躍る展開が何回もあって、僕自身も見ていて楽しかったです。

――演じる上で大変だったな、または楽しかったな、など印象に残っている撮影は?

簡:
やっぱり浮世英寿と1000年後のエースという二役に挑む作品だったので、そこは大変でした。1000年後ということで、雰囲気や立ち姿、歩き方や声のトーンなど、そういう細かい部分を意識したので、大変でしたけど、演じていて楽しかったなとも思います。

杢代:
個人的に楽しかったところでいくと、僕、ダムが好きで、…そんなに詳しいわけではないんですけど、あの圧倒されるような感じが好きなので、今回撮影でダムを使ったシーンがあって嬉しかったです。

――ロケ地でテンションが上がるというのは、いろいろありそうですね。

簡:
ありますね。「仮面ライダー」の撮影だと、わりと行ったことのないようなところにも行くじゃないですか。俳優をやってなかったら来なかったかもしれないなぁという場所に行くのは楽しいですね。

杢代:
わかる。普段見られないものを楽しめるというのがいいよね。僕、結構ロケ地に行くと周りに何があるか調べて空き時間があったら、うろちょろしちゃうんです。今回もそういう意味でダムに行けたのは良かったです。

最初から最後まで面白かったと言ってもらえる自信がある

――先ほど「集大成」という言葉がありましたけど、『ギーツ』の魅力が凝縮された作品になっていますよね。

杢代:
本当に詰まってると思います。『ギーツ』って、最初から最後まで面白かったよね、とこのVシネクストの作品を含めて言ってもらえる作品になったのかなと思います。そこは自信があります。

簡:
「『ギーツ』本当に面白かったよ!」とか、もっと言ったら「令和で一番面白かったよね」って言われたら嬉しいなと思ってます。

――これまでずっと『ギーツ』を愛してくれた人に、このVシネクスト『仮面ライダーギーツ ジャマト・アウェイキング』をこんなふうに楽しんでもらえたら、というメッセージをお願いします。

簡:
今まで人間とジャマトの共存という部分は本編でも、そこまでピックアップして描かれていない部分だったと思うんですけど、このVシネクストでは、そこが鮮明に描かれているので、『ギーツ』のファンの皆さんは、楽しみにしていただけたらなと思います。

杢代:
Vシネクストならではの本編で踏み込めなかった展開も見ていただける作品になっていると思います。『ギーツ』は愛だったり、信じることだったりがひとつのテーマになっているので、一歩踏み込んだ『ギーツ』を楽しんでもらえると思います。濃い時間をお過ごしください。

――おふたりが積み重ねてきた関係性の中で、お互いそれぞれに感じる変化というのはありますか?

簡:
杢代くん自身は大きな変化というのはないと思うんですけど、役として見ると、道長がミナトくんに「俺が面倒見てやる」みたいな言葉をかけているシーンがあって、ああいう道長は初めて見たので、そういう役としての成長は感じていて、それにともなって杢代くんの演じ方やスタンスみたいなものがどんどん変わってるのかなって思います。

――一方、杢代さんが思う簡さんの変化は?

杢代:
僕が思う簡くんですけど、この方、めっちゃ駄々こねるんですよ(笑)。

簡:
ちょっと、面倒くさい俳優みたいな言い方するなって(笑)。

杢代:
いや(笑)、そういうことじゃなくて、簡くんって現場で結構迷うんですよ。「どうしよっかな」みたいな。「どうしよっかな」って言うよね。

簡:
言うね(笑)。

杢代:
それが口癖で、いろいろ迷ってるんですけど、でもそこがいいところなんですよね。一個一個しっかり考えてるんだなという姿を見ると、僕たちも考えなきゃなっていう気になりますし。

簡:
たぶん口癖なんですよね。「どうしよっかな」って言ってるうちに何か答えが出てくるんじゃないかっていうのもありますし、何かいいアドバイスもらえるんじゃないか、っていう計算もありまして(笑)。

杢代:
計算って(笑)。たぶんそうだろうなと思ってましたけど。でも本当に良い作品作るためにいつも考えてるので、カッコいいなと思う面ですね。

仮面ライダー愛、ヒーロー愛に迫る!

――そして、ここからは「仮面ライダー愛」、「ヒーロー愛」についてお聞きしたいと思います。

簡:
きた!

杢代:
超言いたい。

――ではまず、子どもの頃、大好きだったヒーローは?

簡:
僕は「電王」(『仮面ライダー電王』)でした。

杢代:
僕は「シンケンジャー」(『侍戦隊シンケンジャー』)一択です!

――それでは簡さんの「電王」のお話から。ハマったきっかけは?

簡:
まずなんといっても佐藤健さんがカッコよすぎる。そのカッコよさに惹かれて見てましたし、僕も日々見えない敵と戦ってました(笑)。

杢代:
戦っちゃうよねー。

簡:
「電王」のおもちゃも持ってました。あと、「電王」は列車がモチーフだったので、当時、電車に乗るのがめっちゃ好きになりましたね。子どもへのそういう影響ってすごく大きいなと思いますね。

――杢代さんは「シンケンジャー」のどんなところに熱くなりました?

杢代:
実は細かい内容はあんまり覚えてなくて(苦笑)。とにかくカッコよくてハマったんです。子ども心に響きました。
僕、『ギーツ』に出演することが決まったあと、東映特撮ファンクラブで「シンケンジャー」を久しぶりに見て、そしたらすごく面白くて。たぶんあの頃、もしかしたら内容的にはあまり理解できてなかった部分もあるんですけど、この面白さはわかってたんじゃないのかなって思って。一個一個に感動しました。おもちゃも全部買ってたんですよ。今も家にあります。

――ちなみに子どもの頃はおもちゃを買って、変身を真似て、という楽しみ方をしてました?

簡:
もちろん。

杢代:
変身タイプ?

簡:
そうだね。見えない敵と戦ってたから(笑)。

杢代:
俺はフィギュアで遊ぶ派。

簡:
あー、それもあるね。おもちゃで遊ぶよね。

杢代:
「シンケンジャー」って、個人的に歴代最高だと思ってるんですけど、どんどんおもちゃを重ねて強化されてくじゃないですか、そうすると最終形態で1パーツも余ることなく、全部合体できるんですよ。持ってるおもちゃを全部繋げられる。全部ひとつになるの。

簡:
マジで?

杢代:
最高でしょ?

大人になって感じる『仮面ライダー』の深さ

――一方で先ほどおっしゃったように大人になってから改めてみる楽しさもありますよね。

杢代:
子どもの頃はカッコいい! という楽しみ方だけど、大人になってから見ると、心理とか心情も感じられるので深みが出るんですよね。

簡:
わかる。やっぱり『仮面ライダー』って毎週毎週、キャラクターにどんどん愛を持っていけるんだよね。主人公だけじゃなく他に対する思いも深まる。

杢代:
だから今の5歳6歳とか小さい子たちが例えば15年後、改めて『ギーツ』を見てくれたら、たぶん驚くと思う。

簡:
そうだね。こんなに深かったのか、ってなるよ。絶対。

杢代:
僕は吾妻道長を演じててこんなこと言うのもあれなんですけど、もともとはヴィラン側(悪役・敵役)を推したくなるタイプなんです。悪役だけじゃなくライバル役も含めてなんですけど、それぞれそのバックボーンというか、なぜそうなったのかまでしっかり描かれるじゃないですか。だからすごく惹き付けられる。なので、そこをしっかり見てもらうと、何で戦ってるのかがわかると思うので、大人の方にもハマっていただきたいですね。

簡:
でもそういうこと言うから主人公より悪役の方が人気になったりするのよ。

杢代:
それもいいじゃない。

簡:
それもいいか。人それぞれハマってください(笑)。

杢代:
すぐ折れた(笑)。

――(笑)。では最後に、大好きだったヒーローを自ら演じたことによって感じたヒーローの魅力。ヒーローを演じることで得たものについてうかがえればと思います。

簡:
やっぱり子どもたちに見てもらえるというのが大きな意味があったんだなって思います。イベントをすると子どもたちが、来てくださるんですけど、子どもたちに応援されるのって、本当に嬉しいなって思う瞬間なんですよね。あと、懐かしい気持ちにもなるんです。「あ、自分もこうだったよな」みたいな。だからそこで「頑張ろう」って改めて思えるので、仮面ライダーを演じさせてもらったのは大きなことだなと思います。

杢代:
ヒーローを演じるって、演じてる側だけじゃないなって思いました。変な言い方ですけど、演じてる僕たちだけじゃなくて、それを受け止めてくれたみんながヒーローだな、って。日常生活だったり、普通に生きる中でヒーローの言葉が生きていて、その思いがまた誰かの言葉や行動に繋がったり、それで誰かが助けられたりするんじゃないかな、って。そう考えたらみんなヒーローなんですよ。

簡:
めっちゃいいこと言う!

杢代:
ありがとう(照)。でも演じさせてもらったから思うことなんですよね。

簡:
今回の作品でも人間とジャマトとの共存とか、平和を願ってるじゃないですか。普通に世間一般からしたら何言うてんねんって言われちゃうかもしれないけど、それも『仮面ライダー』の世界だったらそれをまっすぐに伝えられる。…って杢代くんもそれが言いたかったんでしょ?

杢代:
え? 俺それが言いたかったのかな(笑)。まぁでもそういうことです。簡くんの言うことは間違ってないです。間違ってないですけど、「俺いいコメントでしっかりシメたで」みたいな顔してるのがちょっと(笑)。

簡:
完璧にシメたでしょ。

杢代:
そういうことにしておきます(笑)!

簡秀吉(かん・ひでよし)
2002年10月23日生まれ、京都府出身。
公式サイト●http://www.box-corporation.com/hideyoshi_kan

杢代和人(もくだい・かずと)
2004年5月20日生まれ、東京都出身。
公式サイト●https://www.stardust.co.jp/talent/section3/mokudaikazuto/

撮影:笹井タカマサ
執筆:田部井徹(トリーヌ)

<簡秀吉>
スタイリスト:津野真吾(impiger)
・カットソー ¥20,900(suzuki takayuki)
〈お問い合わせ先〉
suzuki takayuki (03-6821-6701)

<杢代和人>
スタイリスト:TAKURO
ヘアメイク:SUGA NAKATA(GLEAM)

『仮面ライダーギーツ ジャマト・アウェイキング』ギャラリー

作品概要

Vシネクスト『仮面ライダーギーツ ジャマト・アウェイキング』
2024年3月8日(金)より期間限定上映

■出演:
簡 秀吉 杢代和人
佐藤瑠雅 星乃夢奈 青島 心 志田音々
萩谷慧悟(7ORDER) 松永有紗 碓井将大 正垣湊都
後藤 大 並木彩華 北村 諒

■原作:
石ノ森章太郎

■スタッフ:
原作:石ノ森章太郎 監督:坂本浩一 脚本:高橋悠也
公式サイト:
https://www.toei-video.co.jp/vcinext-geats/

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