八戸海上保安部によると、27日午前8時10分ごろ、青森県八戸市新湊の館鼻漁港船だまりに係留中だった八戸みなと漁協(同市)所属の小型イカ釣り船「第58初榮丸」(19トン)が「雪の重みで船が傾いている」と通報があった。人的被害や漁業被害は確認されていない。同海保は船体の片側が水に漬かった原因を調べている。
同日午前7時ごろ、同漁協組合員が発見し同船の河村吉則船長に連絡。河村船長が現場を確認したところ、左舷側に約45度傾いていたことから、同漁協を通じて同海保に通報した。
同日午後、同漁協組合員ら関係者が強風が吹く中、船をロープで補強する作業に当たった。河村船長は「こういったトラブルは初めて。多くの人に協力してもらっているので、これ以上他の人や船に迷惑がかからないように収束してほしい」と語った。
また、現場付近では浮流油が幅約20メートル、長さ約150メートルと幅約10メートル、長さ約200メートルの範囲でそれぞれ点在しているのを確認。同海保の巡視船や同漁協所属の漁船、同漁協委託の作業船などが攪拌(かくはん)作業を実施したり、吸着マットなどで油を回収した。作業は28日午前8時半から再開予定。