「日本の4000万人のファンが、ドジャース大谷の初打席を見ようと午前5時に起きた」米紙の重鎮記者も大谷翔平の華々しいデビューに感銘「あの偉人が帰ってきた」

現地2月27日、ロサンゼルス・ドジャースはシカゴ・ホワイトソックスとオープン戦を戦い、大谷は「2番・DH」で先発出場。第1打席は見逃し三振、第2打席は二ゴロ併殺打に終わったが、第3打席で左翼芝生席に飛び込む2ラン本塁打を放ち、多くのファンの期待に応えた。

「あの偉人が帰ってきた」

『USA Today』の重鎮ボブ・ナイチンゲール記者も多くのメディアや記者・ジャーナリストと同様に、大谷翔平が新天地ドジャースで飾った華々しいデビューを取り上げた。

「大谷翔平がドジャースと結んだとんでもない契約を、疑問に思っている人がいるかもしれない。念のために言っておくと、27日・火曜日の輝かしい午後、大谷はドジャースのファンを歓喜させ、チームメイトを驚嘆させ、チームの指揮官は最高級の賛辞を口にした」

このように記事を書き始めたナイチンゲール記者は、「ひと振り。空高く飛ぶ一球、逆方向への本塁打一本。これだけで、ドジャースが希代の才能に7億ドル(当時約1015億円)を投じた理由を、誰もが思い出すことができた。2023年9月から、24年2月19日まで、投手相手の打撃練習をしていなかった大谷は、ドジャースでのデビュー戦で豪快な一発を放った」と感銘しながら、大谷が自らの価値を証明したと綴った。
デーブ・ロバーツ監督の試合後のコメントも引用。「これは驚くべきことだね。本当にそう思う。翔平のキャリアのなかで、彼にとって特別な瞬間はたくさんあった。翔平はいつもその瞬間に立ち向かっていくようだ」と指揮官は語った。

大谷本人のコメントも記した。「間違いなく大きな一歩だった」。それはドジャースにとっても大きな一歩だったとナイチンゲール記者は断言。「スケジュール上は単なるオープン戦の1試合だったかもしれないが、ドジャースに関わる全員は、この試合が他に類を見ないエキシビジョンゲームになることを知っていた」と、大谷に対する期待度を表現した。

ナイチンゲール記者によると、火曜日に行なわれたドジャース対ホワイトソックスのオープン戦で販売されたチケットは6678枚だった。続けて、「MLB関係者によると、日本には推定4000万人のファンがいて、ドジャースのユニホームを着た大谷の初打席を観るために、午前5時に起きたという」と記述。この試合が日本でどれほどの注目を集めていたのかも伝えている。

構成●THE DIGEST編集部

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