林野火災想定 初動対応や連携確認 春の予防運動前に岡山市消防局

林野火災を想定した訓練で放水する消防署員

 春の火災予防運動(3月1~7日)を前に、岡山市消防局は28日、同市南区小串の三頂山園地周辺で林野火災を想定した消防訓練を行い、緊急時の初動対応や連携体制をチェックした。

 岡山南消防署や地元消防団などを含めて約70人が参加。男性が暖を取るためにたき火を行い、その場を離れたところ、周囲の下草に燃え広がった―との想定で取り組んだ。

 119番を受け、小型無人機ドローンと水陸両用バギーを使い、出火元や火災の範囲など情報を収集。駆け付けた消防隊員らがホースを素早くつなぎ合わせ、一斉に水を放った。消防ヘリコプター「ももたろう」も出動し、上空から散水した。

 訓練後、文谷裕民南消防署長は「火災の拡大を防ぐ手順を確認できた。火の不始末の危険性を市民らに周知していく」と話した。

 市消防局によると、管内では2023年までの10年間に計101件の林野火災が発生し、時期は2~4月に集中。主な原因はたき火や野焼き、たばこなど人的要因という。

 火災予防運動の期間中、市内各所で街頭啓発や訓練が行われる。

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