「海外警察」元幹部女性が秘書 松下新平参院議員側「関係ない」

自民党の松下新平参院議員

 中国が日本国内の中国人を監視するために設けた「海外警察」の拠点だとして、2022年に海外の人権団体に指摘された一般社団法人で幹部を務めた中国籍の女性(44)が、19年秋から少なくとも21年まで、自民党の松下新平参院議員(宮崎選挙区)の事務所に「外交顧問兼外交秘書」として出入りしていたことが28日、関係者への取材や訴訟資料で分かった。事務所は女性について「関係ない」としたが詳しい経緯は説明していない。

 警視庁公安部は昨年5月、詐欺容疑で東京・秋葉原のビルに入っていた一般社団法人「日本福州十邑社団聯合総会」(18年設立)を家宅捜索。20年7月、経営していた長野県の風俗店を整体院と称し、新型コロナウイルス対策の持続化給付金100万円を詐取したとして、女性を今月21日に書類送検した。関係者によると、女性は事務所に出入りしていた20年ごろ、同法人の幹部だった。

 松下氏は宮崎市生まれ。宮崎県議などを経て04年に参院議員に初当選。現在4期目で、党総務会長代理や参院の拉致問題特別委員長を務める。

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