処理水海洋放出4回目始まる 今年度最後、約7800トン海へ 福島第一原発・東京電力

福島第一原発の処理水について、東京電力は28日、今年度最後の、4回目となる海への放出を始めました。(※画像は去年10月の放出)

福島第一原発にたまり続ける処理水について、東京電力は気象条件などに問題がないとして、28日午前11時すぎから4回目となる海への放出を始めました。4回目の放出も、これまでと同じ程度のおよそ7800トンを17日間かけて放出する予定です。東京電力によりますと、これまでに処理水の放出によるトラブルは確認されておらず、周辺海域のモニタリングでは、いずれも基準値を下回っています。

一方、来年度は、今年度の1.8倍、タンクおよそ55基分にあたる5万4600トンの処理水を、7回に分けて放出する計画です。

放出開始から半年 汚染水めぐるトラブルも

去年8月に処理水の海への放出が始まってから、およそ半年が経ちました。東京電力に対しては、国の内外から厳しい目が向けられていますが、その後、汚染水をめぐるトラブルが相次ぎました。

去年10月には、福島第一原発の汚染水の処理設備で配管の洗浄作業中に作業員が廃液を浴びるトラブルが発生。さらに、2月7日には汚染水の浄化装置から放射性物質を含む水およそ1.5トンが漏れました。これを受け、東京電力は27日、県漁連に対し、一連のトラブルについて謝罪しました。

28日、今年度最後となる4回目の処理水放出が始まりましたが、完了までにはおよそ30年の月日がかかります。東京電力には「少しのミスも許されない」という緊張感と責任を持った作業が求められます。

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