3Dインベストメント、富士ソフトの株主の皆様へ、富士ソフトの第54回定時株主総会における株主提案への賛成の議決権行使を要請

スティーブン・ギブンズ氏の監査役就任は、取締役会への監視機能を強化して、企業価値最大化に向けた適切な非公開化検討プロセスの実施を実現します

取締役会が適切なプロセスを経て非公開化提案を否決することは、株価が本源的価値を大きく下回っていることを意味するため、非公開化提案否決後の即時の自己株式取得は一株当たりの価値を飛躍的に高めます

東京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --3D OPPORTUNITY MASTER FUNDの資産運用会社である3D Investment Partners Pte.Ltd. (以下、両社を総称して「当社」といいます。)は、本日、富士ソフト株式会社(9749.T)(以下「富士ソフト」といいます。)の株主に対して、2024年3月15日開催予定の第54回定時株主総会(以下「本件定時株主総会」といいます。)において上程される、スティーブン・ギブンズ氏(以下「ギブンズ氏」といいます。)を社外監査役として選任する株主提案、及び取締役会が非公開化提案を否決した際に有効となる自己株式取得の株主提案への賛成を要請する公開書簡を発表いたしました。

当社の提案に関する詳細なプレゼンテーションは下記からご覧いただけます。

公開書簡全文:

2024年2月28日

富士ソフト株主の皆様

拝啓

3D OPPORTUNITY MASTER FUNDの資産運用会社である3D Investment Partners Pte.Ltd. (以下、両社を総称して「当社」といいます。)は、富士ソフト株式会社(9749.T)(以下「富士ソフト」といいます。)の発行済み株式を21%以上保有する筆頭株主です。

2023年9月、当社は、複数の著名なプライベート・エクイティ・ファンド(以下「提案者」といいます。)から、当時の株価を大幅に上回る提案価格が示された非公開化提案を受領して、これらを富士ソフトの取締役会に提出しました。これらの提案は、富士ソフトも自ら認めるとおり、経済産業省が2023年8月31日に公表した「企業買収における行動指針」(以下「行動指針」といいます。)における「真摯な買収提案」に該当するものでした。そのため、「真摯な買収提案」を受領した富士ソフトは、「真摯な検討」、すなわち、真摯な買収提案を取締役会に付議のうえ、当該提案についての追加的な情報を買収者から得て、企業価値の向上に資するのかどうかの観点から買収の是非を検討する必要があります。

しかしながら、当社は、富士ソフトの進めている検討プロセスが、富士ソフトの企業価値を最大化するものにならないことを懸念しています。

富士ソフトの取締役会は、企業価値及び株主利益の最大化を実現するために徹底的かつ網羅的な戦略検討プロセスを進めているのではなく、法律上の善管注意義務違反にならない範囲で、形式的に行動指針に従った最小限の検討しか実施していないように見受けられます。取締役会は当社が提出した非公開化提案を評価するために特別委員会を設置しましたが、当社の見解では、特別委員会の検討プロセスには欠陥があり、不完全かつ誤った前提に基づくものであると考えております。

まず、当社が認識している限り、特別委員会は、当社を介して受動的に受領した提案のみを検討の対象としており、非公開化提案を自ら募集しておりません。また、非公開化提案の精緻化に必要な資料を提供すること等による、非公開化提案の精緻化及び買収価格を引き上げるために十分なレベルでの利害関係者との建設的なエンゲージメントを行っておりません。また、富士ソフトは、各提案者に対して、極めて野心的な新中期経営計画の公表を含む、2023年9月に非公開化提案の提出を受けて以降に生じた富士ソフトの事業及び機会の大きな変化を反映した最新の提案を求めておりません。

当社は、上記の欠陥のある特別委員会の検討プロセスについて、非公開化の妥当性を評価するアプローチにも問題があると考えております。 富士ソフトは現在、各提案者から受領した非公開化提案と、2024年2月に発表した新中期経営計画に基づいた「本源的価値」を比較することで、各非公開化提案の妥当性を検討しようとしていると理解しております。しかし、2024年2月に発表した新中期経営計画は、提案者による非公開化提案価格を意識したうえで策定されたものであり、また、旧中期経営計画の営業利益成長目標が年率6.0%であったのに対し、新中期経営計画では年率16.8%の成長が見込まれているなど、過去と比較して過度に野心的な計画となっております。特別委員会は、新中期経営計画の実現可能性を過大評価するとともに、富士ソフトの資本コストを過小に評価して、あまりにも楽観的な「本源的価値」を導き出す懸念があります。

当社は、現在の株価には既に買収期待が一定程度織り込まれているものの、新中期経営計画発表後の株価こそ、新中期経営計画の実現可能性と富士ソフトの資本コストを適切に割り引いた、現時点の「本源的価値」に近いものであると考えております。したがって、特別委員会は、各非公開化提案の価値を検討するうえでは、現在の株価をベースに適切なコントロール・プレミアムが付されているかという観点で評価すべきと考えております。

以上の通り、当社は、取締役会・特別委員会が妥当な検討プロセスを実施するかについて、多大な疑義を有しております。そのため、企業価値及び株主利益の最大化を実現する徹底的かつ網羅的な戦略検討プロセスの実施を担保するため、取締役会の監督機能と説明責任の強化に向けた、ギブンズ氏の社外監査役への選任を提案しております。

日本の監査役は、調査・報告請求権を有していることから、その適切な行使によって、検討プロセスが企業価値最大化を実現するために必要十分なものになっているかについて詳細な情報に基づいてチェックすることが可能です。一方、取締役会において議決権は有さないため、その最終的な意思判断に直接の影響は及ぼしません。当社は今回の株主提案において、あくまで適切な検討プロセスの実施を求めているものであり、取締役会が特定の決断を下すことは求めておりません。そのような考え方から、当社は、社外取締役ではなく社外監査役の選任提案を行っております。

その点、ギブンズ氏は、東京を拠点に30年以上活動する米国企業法務弁護士として、M&Aやコーポレート・ガバナンスに関して数多くの企業に助言を行い、これらのテーマに関する書籍の執筆や講義も行った実績を有しており、検討プロセスの適切性を確認するうえで必須となる専門性を豊富に有しております。また、ギブンズ氏は、当社及び富士ソフトから完全に独立していることから、全株主に対して公平かつ独立した観点から、監査役としての責務を果たすことができます。

当社は、富士ソフトの現監査役において、当社がギブンズ氏に求める役割を果たすに適した人物は存在しないと考えております。現監査役は、公認会計士、不動産証券化を専門とする弁護士、富士ソフトの従業員出身者から構成されており、非公開化提案の検討プロセスの適切性を判断するのに必要な、M&A、コーポレート・ガバナンスの専門性及び独立性を欠いているものと考えております。

以上より、当社は、ギブンズ氏を社外監査役に選任することは、取締役会による、企業価値最大化を実現するための徹底的かつ網羅的な非公開化検討プロセスの実現に寄与すると確信しております。

また、当社は、徹底的かつ網羅的な検討プロセスを実施した後、取締役会が非公開化提案を受け入れないと決定した場合については、取締役会は大規模な自己株式取得を実施すべきと考えております。

取締役会が適切なプロセスを経て非公開化提案に応じないこととする場合には、株価<非公開化提案価格<「本源的価値」の大小関係が成り立ちます。すなわち、その時点の株価は、新中期経営計画に基づいた「本源的価値」から大きくディスカウントされた状態にあることから、その時点での即時の自己株式取得は、一株あたりの「本源的価値」を非連続的に高め、中長期的な企業価値成長を加速させます。また、富士ソフトは、今後二年間ですべての不動産を売却することをコミットしていることから、富士ソフトの過剰資本の問題は、短期的な時間軸にて更なる悪化が見込まれております。1年以内の自己株式取得は、富士ソフトの長年の課題である過剰資本の更なる悪化を早期に解消するという観点からも、合理的な施策であると考えております。

最後に、改めて明確にさせていただきたいことは、当社の株主提案は、非公開化提案の検討において特定の結果を誘導するためのものではなく、取締役会の監督機能と説明責任を向上させ、中長期的な企業価値最大化を実現するための徹底的かつ網羅的な非公開化提案の検討プロセスの実施を実現するためのものであるということです。特に、当社は、ギブンズ氏の社外監査役の選任は、適切な検討プロセスを整備する一方で取締役会の意思決定そのものには直接的な影響を及ぼさないことから、ネガティブな側面は何ら存在しないと考えております。

株主の皆様におかれましては、当社の提案の背景をご確認いただき、富士ソフトの第54回定時株主総会において当社提案に対して賛成の議決権行使をしていただけますよう、お願い申し上げます。

敬具
3D Investment Partners Pte. Ltd.

3D Investment Partners Pte. Ltd.について

当社は、2015年に設立された、シンガポールを拠点に日本特化型のバリュー投資を行う独立系資産運用会社です。複利的な資本成長を通じた中長期的な価値創造を投資哲学とし、長期的なリターンの達成という共通の目的を共有する経営者とのパートナーシップを重視しております。

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3D Investment Partners Pte. Ltd.及びその関連会社並びにそれらの関係者(以下、「3DIP」)は、昨今の富士ソフトの株価はその本源的価値を反映していないと考えています。3DIPは、購入時点において、富士ソフトの有価証券は過小評価されており、魅力的な投資機会を提供しているという独自の考えの下、これらの実質的所有権及び/又は経済的利益を購入しており、また、将来においても実質的所有権を有し、又は経済的利益を有する可能性があります。3DIPは、富士ソフトに対する投資について、継続的に再検討を加える予定であり、様々な要因、例えば – 富士ソフトの財政状態及び戦略的方向性、富士ソフトとの協議の結果、全体的な市場環境、3DIPが利用可能なその他の投資機会、富士ソフトの有価証券の購入又は売却を3DIPの希望する価格で実行しえる可能性等 - に応じて、いつでも(公開市場又は非公開の取引を通じて)、関係法令で許容される方法を限度として、自由に、売却し、購入し、カバーし、ヘッジし、又は投資(富士ソフトの有価証券への投資を含みます)の形態や実態にかかるその他の変更を実施する可能性があります。また、3DIPは、そのような変更等を他者に通知する義務の存在を明示的に否定します。

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3DIPは、富士ソフト及び富士ソフトグループ会社の事業や資産を第三者に譲渡又は廃止することについて、3DIPが、自ら又は他の貴社の株主を通じて、貴社の株主総会で提案することを意図するものではありません。また、3DIPは、富士ソフト及び富士ソフトグループ会社の事業の継続的かつ安定的な実施を困難にする行為を行うことを目的とする意思を有していません。

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「企業価値向上策の検討状況に関するお知らせ」 富士ソフト株式会社 2024年1月12日
「企業買収における行動指針」3.1.2 経済産業省 2023年8月31日
「中期経営計画2028」 富士ソフト 2024年2月14日
「中期経営計画」 富士ソフト 2022年2月10日
23年11月の専門誌の非公開化に係る報道、24年1月の会社開示を受けてそれぞれ株価は+3.7% (11月17日終値-11月20日終値),+10.3%(1月11日終値-1月15日終値; 1月12日の場中に事前報道が出ていることを考慮し1月11日終値を比較対象とした)程度上昇しており、現在の株価は⼀定程度買収プレミアムを含んでいると推測される

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