ナワリヌイ氏の葬儀、3月1日に 当局圧力、弁護士を一時拘束

ナワリヌイ氏(ロイター=共同)

 ロシアのプーチン政権と対立し北極圏の刑務所で死亡した反政府活動家アレクセイ・ナワリヌイ氏の広報担当者は28日、葬儀を3月1日にモスクワ南部の教会で営み、墓地に埋葬するとXで明らかにした。陣営によると当局の圧力で葬儀会場探しは難航。ナワリヌイ氏の弁護士も27日に一時拘束されたことが明らかになった。

 ナワリヌイ氏陣営幹部ジダーノフ氏によると、当初は29日に執り行おうとしたが会場を確保できなかった。同日はプーチン大統領の年次報告演説が予定されており、重なることを嫌った政権の意向だと主張した。

 ナワリヌイ氏の妻ユリアさんは28日、フランス・ストラスブールの欧州議会本会議で演説し、ロシア当局がプーチン氏の命令で「夫を3年間にわたって拷問して殺害した。その後も遺体を虐待した」と述べた。葬儀について、当局が参列者を拘束するなどして安全に行えるかどうか分からないと懸念した。

 一方、独立系メディア「ノーバヤ・ガゼータ欧州」などによると、ナワリヌイ氏の弁護士ドゥプコフ氏が27日、モスクワで一時拘束された。

28日、フランス・ストラスブールの欧州議会で演説するロシアの反政府活動家ナワリヌイ氏の妻ユリアさん(AP=共同)

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