マカオカジノIR運営大手GEGが2023年業績発表…大幅増収と黒字転換実現

ギャラクシーエンターテイメントグループの旗艦IR(統合型リゾート)施設「ギャラクシー・マカオ」(資料)=2021年9月、本紙撮影

 マカオ政府とカジノ運営コンセッションを結ぶ6陣営の一角、ギャラクシーエンターテイメントグループ(GEG)は2月28日、昨年第4四半期(2023年10〜12月)及び通期の監査前業績を発表。

 GEGはマカオを本拠地とし、マカオ半島で「スターワールドマカオ」、コタイ地区で「ギャラクシーマカオ」、「ブロードウェイマカオ」の各カジノIR(統合型リゾート)、中小ホテルに併設する衛星カジノ施設「シティクラブ」を運営するほか、建築資材部門を擁する。

 同社発出資料によれば、昨年通期の純収入は前年から211%増の357億香港ドル(日本円換算:約6878億円)だったとのこと。調整後EBITDAは前年のマイナス34億香港ドル(マイナス約655億円)から100億香港ドル(約1927億円)のプラスに転換。親会社株主に帰属する純利益についても前年のマイナス34億香港ドル(約マイナス約655億円)からプラス68億香港ドル(約1310億円)に。

 昨年第4四半期の純収入は前年同時期から254%増、前四半期から7%増となる103億香港ドル(約1984億円)。調整後EBITDAは26億香港ドル(約501億円)で、前年同時期はマイナス2億香港ドル(マイナス約39億円)から顕著な良化、前の四半期からは横ばいだった。

 昨年はGEGの旗艦IR施設にあたるギャラクシーマカオの第3期拡張部にギャラクシーインターナショナルコンベンションセンター、ギャラクシーアリーナ、ラッフルズホテル、アンダーズホテル、プレミアムマスゲーミングエリア「ホライゾン」といった新施設が続々オープンした。

 同社は今回の業績発表にあたり、マカオ及び自社の中長期的展望について引き続き十分な自信を持っているとした上、目下、約60万平米の第4期拡張部の開発を進めており、マカオ初進出のハイエンドブランドホテル、4000席規模の劇場、多様な料飲、小売、ノンゲーミングファシリティ、ガーデン及びウォーターパークなどターゲットとする市場ニーズに応える施設が揃うとし、完成目標時期は2027年との見通しを示した。また、同社ではマカオ政府旅遊局と合同で国際旅客ソースの開拓を積極的に進めるとともに、政府の目指す方向に合わせて業務調整を進めているという。

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