EUでの亡命申請、23年は18%増 パレスチナ人過去最多

Sarah Marsh

[ベルリン 28日 ロイター] - 欧州連合(EU)庇護機関(EUAA)が28日発表したデータによると、EUにおける2023年の亡命申請件数は18%増の114万件となり、15─16年の移民危機以降で最多となった。

欧州では6月に欧州議会選が行われるほか、各国で地方選や議会選が予定されており、移民問題は大きな争点となっている。

国籍別で申請が最も多かったのは引き続きシリアとアフガニスタン。新たな傾向として、トルコが82%増と急増し3位に入った。

イスラエルとイスラム組織ハマスの紛争を受け、パレスチナ人の亡命申請は約1万1600件で過去最多を記録。ただ、EU加盟国の大半がパレスチナを国として認めていないため、正確な集計は困難という。

亡命の申請先としては、ドイツが再びトップとなり、全申請数のほぼ3分の1を占めた。人口規模との比較で最も多いのはキプロスで、住民78人に対して1人の割合で亡命申請があった。

© ロイター