「海を休ませるため」離島の漁師がサバの養殖に挑戦 3月から提供開始 香川・丸亀市の本島

香川県丸亀市の本島で、海を守ることにつなげようと漁師がサバの養殖に取り組んでいます。3月から島のレストランで提供するのを前に、2月28日、報道陣にお披露目されました。

丸亀市の本島。港近くのカフェスペースで3月から味わえるのが、本島育ちのサバを使ったメニューです。

サバの養殖に取り組んでいるのは、本島の漁師の大石一仁さんです。
大石さんは、10年以上漁をしてきた中で、乱獲や地球温暖化などによって魚が減っていることを実感。天然の魚に頼り過ぎずに海を休ませようと、サバの養殖に乗り出しました。

(野口真菜リポート)
「島の近くにいけすを作ることで、風を防ぎながらも良い潮の流れの恩恵を受けられる。この場所ならではの養殖の形です」

1500匹の人工種苗の稚魚は、水温の変化などを乗り越え、半年かけて200g前後まで成長しました。

このサバを通して海の現状を知ってほしいという思いを込め「海を休ませるサバ」と命名。

調理を担当する大石さんの妻が、シェフと一緒にメニューを開発し4種類が完成しました。人工種苗から育てていることなどにより、寄生虫のアニサキスの発生リスクが抑えられることから、刺し身でも食べることができます。

(野口真菜リポート)
「脂とろとろ! 肉厚でふわふわ。身の中に旨みが詰まっています」

(本島の漁師/大石一仁さん)
「新しいチャレンジなので、僕たちが乗り越えていくことで、今後新しい養殖業の道を切り開いていけるんじゃないか」

「海を休ませるサバ」は、大石さん夫婦が手掛ける本島のレストランで3月8日からディナータイムに提供します。

海を休ませるサバの提供(3月8日~)
午後5時~午後7時(本島スタンド内)
サバ+旬の魚のコース 6800円

© 株式会社瀬戸内海放送