【大学受験2024】東大入試、理系中心に安全志向みられず

2024東大入試状況「一般選抜 志願状況」

SAPIX YOZEMI GROUPによる東大合格を目指す受験生のための総合情報サイト「東大研究室」は2024年2月26日、2024東大入試状況「一般選抜 志願状況」を公開した。2024年度の一般選抜に安全志向はみられず、特に理系受験者が積極的に挑戦したという。

2024年度東京大学一般選抜の志願者数は、前年度から126人増の9,432人。前年度は減少したが再び増加に転じ、近年は隔年で増減がある。また、次年度の新課程入試を前にした安全志向のようすもみられなかったという。

文理別に志願者をみると、文科は微減、理科はやや増。過去20年で文科はもっとも少なかった一方、理科は3番目に多かった。全志願者のうち理科が占める割合は60.6%と、過去20年でもっとも高くなった。

東大研究室は「今年度は共通テストの平均点が昨年よりも全体的に上昇した。特に理系では選択者の多い地理Bや昨年非常に平均点が低かった生物が易化したこともあり、理系受験生にとっては出願しやすい状況だったかもしれない」と分析している。

科類別の志願者は、文三・理一で増加、文一・文二・理二がやや減、理三が横ばい。文科では、前年度に志願倍率が第1段階選抜予告倍率(3.0倍)を下回り、選抜が実施されなかった文三に志願者が集まった結果、文一・文二ともに予告倍率を下回る志願状況となった。文一は、過去20年で最少の志願者数だった。志願倍率の序列は「文三>文二>文一」。文三がもっとも高いのは2017年以来となった。

理科では、理一が前年度、過去20年で2番目に低い志願倍率となり、第1段階選抜合格最低点も過去20年でもっとも低かったため、志願者が集まったとみられる。志願倍率の序列は、例年通りの「理三>理二>理一」。2019年度の理三の第1段階選抜予告倍率変更以降、理三と理二の倍率差は徐々に小さくなりつつあるという。

2024東大入試状況ではこのほか、「学校推薦型選抜」についても掲載。詳細は、東大研究室のWebサイトでみることができる。

奥山直美

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