10年で1000万円を貯金するための「モチベーション維持のポイント」3つ

10年で1000万円を貯めるには、1カ月あたりの貯金額は「1000万円÷120カ月=8万3333円」。8万3333円を10年貯金し続けるとなれば、モチベーションを維持することが大切です。

50代になり、退職が迫ってくると老後の生活が気になり始めます。本格的に老後資金の準備をするために、定年までの約10年間で貯金「1000万円」を目指す方も中にはいるのではないでしょうか。しかし、10年で1000万円を貯めるには、1カ月あたりの貯金額は「1000万円÷120カ月=8万3333円」。毎月の貯金額としては「多い……」と感じる方がいる一方、「なんとかなるかも」という方もいるでしょう。 とはいえ、8万3333円を10年貯金し続けるとなれば、モチベーションを維持することが大切です。1000万円を貯金するためのモチベーション維持には、どんな点に気をつけるのがよいのでしょうか? ポイントを3つご紹介します。

1:貯蓄する理由を明確にする

1000万円貯めるために、「単純に金額を目標にする」だけではモチベーションの維持が難しいでしょう。それよりも、なぜ1000万円を貯めるのかという理由、または貯めたお金で何をするのかという明確な目的を持つとモチベーションが維持できます。 たとえば、以下のような1000万円を貯蓄する理由・目的を見つけるようにしましょう。 ・老後、全国の温泉巡りをする ・老後、家を住みやすくリフォームする ・65歳以降は、働かず年金で暮らすときの虎の子 なんとなく1000万円ほしいと思うよりも、充実した老後をイメージできる目的を持つことがモチベーションを維持するポイントです。

2:先取り貯金で強制的にお金を貯めるしくみを作る

収入から生活費や固定費の支払い、趣味・娯楽費などを使ってから、余った分を貯金へ回そうと考えていると、思うようにお金を貯めることができません。そうした問題を解決するためには、毎月、給料が入ったら一定額を自動的に貯金できる「先取り貯金」という仕組みを利用するのがおすすめです。 お金を自動的に貯める仕組みづくりができれば、毎月、確実にお金が増えていき、思うように貯金が出来ずモチベーション低下することもありません。 また、常に収入から貯蓄額を差し引いた残りのお金で家計をやり繰りすることになるため、計画的に支出をコントロールする習慣が身につきます。先取り貯蓄用の口座は、利息が少し高めに設定されているネット銀行を利用するとよいでしょう。

3:先取り貯金の口座は2つ準備

先取り貯金の口座は「貯金用」「緊急用」の2つを準備して使い分けましょう。貯金用は、10年間、何があってもお金を引き出さない口座です。一方、緊急用は、原則お金を引き出さない口座ですが、もしもの病気・ケガ、失業、災害などの突発的な出来事があったときは、必要な分だけ資金を引き出す口座です。 先取り貯金でせっかく順調にお金を貯めていても、緊急にお金が必要なときは、取り崩してしまうことがあります。せっかく目標に向けて頑張っているときに、そういった出来事があると、気持ちが切れて、モチベーションを維持しにくくなることもあるでしょう。そうならないためにも、絶対に手を付けない口座(貯金用)と、使ってもいい口座(緊急用)の両方で貯めていくようにしましょう。 文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー) 3匹の保護猫と暮らすファイナンシャルプランナー。会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方、心豊かに暮らすための情報を発信しています。 (文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー))

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