ティファに“別人疑惑”!? 『FF7 リバース』トレーラー映像で新要素が判明し謎は深まるばかり…!─担架で運ばれる新シーンも不可解【プレイバック記事】

ティファに“別人疑惑”!? 『FF7 リバース』トレーラー映像で新要素が判明し謎は深まるばかり…!─担架で運ばれる新シーンも不可解【プレイバック記事】

2024年2月29日発売の『FINAL FANTASY VII REBIRTH(以下、FFVIIリバース)』プレイ前に読みたい記事をプレイバック!今回は2023年6月9日に公開されたトレーラー映像から、本リメイクと原作の改変点を紐解いた特集記事をお届けします。

※記事の後半で、オリジナル版『FFVII』の重大なネタバレを含みます。ご注意ください!

初代PlayStationを代表するRPGであり、シリーズの中でもひときわ高い人気を誇る『ファイナルファンタジーVII』。1997年1月に発売されて以降、長年にわたって語り続けられており、そのリメイクを望むユーザーも多数いました。

その願いが叶うリメイク化3部作の展開が決定し、まずは『FINAL FANTASY VII REMAKE(ファイナルファンタジーVII リメイク)』(以下、FFVIIリメイク)が2020年4月10日に登場。こちらの作品では、オリジナル版における「ミッドガル脱出」までが描かれました。

そして、この『FFVIIリメイク』に続く続編となる、『FINAL FANTASY VII REBIRTH(ファイナルファンタジーVII リバース)』(以下、FFVIIリバース)の最新トレーラーが2023年6月9日に公開されました。

その映像は、高まるユーザーの期待に応える内容になっており、すでにTwitterなどで大きな話題となっています。本記事では、そんな最新映像を通して判明した点や気になる部分を取り上げ、推察や考察、可能性などを模索したいと思います。

■確定情報やゲーム部分の新要素をチェック

◆発売時期
これまで「NEXT WINTER」と告知されていましたが、今回の映像で「EARLY 2024」と提示され、発売のタイミングが絞られてきました。この予定通りならば、2024年初頭に『FFVIIリバース』をプレイできるようになります。

◆プラットフォーム
以前からPS5にリリースするとの案内が続いていましたが、今回もその線は変わらず、現時点でもPS5のみの展開です。

『FFVIIリメイク』はPS4版が登場した後、PS5版やPC版(ファイナルファンタジーVII リメイク インターグレード)がリリースされ、ユフィの新規エピソード追加もPS5/PC版のみでした。こうした経緯から、「PS4版はあるのか?」「PC版も出るのでは?」といった関心が寄せられていましたが、今のところPS5版のみという状況に変化はありません。

◆今回は、Ultra HD Blu-rayで2枚組
今回の映像で、『FFVIIリバース』のパッケージ版がディスク2枚組になると判明。最初に出たPS4版『FFVIIリメイク』も2枚組だったので、その構成を引き続き行う形となります。

ただし、PS4はBlu-rayディスクですが、PS5はUltra HD Blu-rayに対応。最大容量が違うため、枚数こそ同じですが、PS4版の2枚組と比べてもそのデータ量は更に膨れ上がったと見ていいでしょう。ダウンロード版を購入予定の人は、事前にストレージの整理や増設を視野に入れた方がいいかもしれません。

◆「レッドXIII」も本作からプレイアブル化か、「ユフィ」も参戦

オリジナル版は、ATB(アクティブ・タイム・バトル)などの要素を採用しつつも、基本はベーシックなRPGでした。しかし『FFVIIリメイク』はアクション要素を増やし、両方のゲーム性を取り入れた新たなバトルを採用。この変更により、バトル時の操作感や立ち回りなどが大きく変わっています。

この変更を受け、『FFVIIリメイク』時点では「レッドXIII」はプレイアブルにならず、ゲストキャラとして戦闘に参加するのみでした。レッドXIIIも人気のあるキャラのひとりなので、直接操作できなくて残念といった声もあがったほどです。

ですが、最新映像ではレッドXIIIを直接操作しているらしきシーンが収録。コマンド「たたかう」を実行した反応も見られるので、レッドXIIIのファンも安心して『FFVIIリバース』を遊べそうです。

バトルでのプレイアブル化という点では、「ユフィ」の参戦も見逃せません。リメイク版では追加DLCに登場した彼女ですが、クラウドたちとパーティを組んだ上でプレイアブルとして立ち回る姿が、この映像で確認できます。

ちなみに、オリジナル版だとユフィは隠しキャラ扱いで、条件を満たさないと仲間にはなりません。こうした条件付けが『FFVIIリバース』にも採用されるのかはまだ分かりませんが、共闘している姿がごく普通に映像内で確認できるので、自動的に加入する可能性も高そうです。

◆コンビネーションによる、多彩な連携攻撃が登場!

最新映像には、バトル中のシーンもたっぷり盛り込まれていました。爽快感溢れる演出も見事ですが、タッグを組んで繰り出す連携攻撃のような技も気になるところです。

ざっと確認できただけでも、エアリス&ティファ、ユフィ&レッドXIII、クラウド&バレットが、互いの得手を活かした攻撃と立ち回りで、華麗なコンビネーションを披露しました。

どのような形で発動するのかはまだ不明ですが、『FFVIIリバース』からの新要素として、パーティの戦力を支える一要因となりそうです。

◆広大な世界はオープンワールド? それともエリア切り替え? 移動要素の一部が判明

ミッドガルを脱出した後は、広々とした世界全体が冒険の舞台となります。3部作中の2作品目なので、世界の全てまでは描かれないでしょうが、舞台が広大な大自然へと移るのは間違いないでしょう。

自然に囲まれた“ミッドガルの外”は、ムービーのみならずTPS視点による通常移動でも確認できます。進化したグラフィックの数々は圧巻で、風景だけでも目を奪われるほどです。

オリジナル版の広大な世界を『FFVIIリバース』がどのように表現しているのか。オープンワールド化を期待する声もありますが、それが実現するのか広大なエリアをいくつかに区切って切り替えるのか、詳細も含めてまだ明かされていません。

ただし移動に関わる要素として、チョコボに乗って進む場面もありました。こうした手段の存在から、“広大な世界の探索”が用意されている可能性も否定できません。

ちなみにチョコボ関連では、「ニオイをかぐ」「チョコボを呼び出す」といったコマンドの存在も確認。呼び出しは“移動手段の切り替え”と考えられますが、「ニオイをかぐ」というのは搭乗者がチョコボのニオイをかぐのか、それともチョコボにニオイを辿らせるのか……想像が広がるばかりです。


■ネタバレ全開なのでご注意を! ストーリー面の気になる点も掘り下げ

◆オリジナル版とは、違う道筋を辿るのか?

『FFVIIリメイク』と『FFVIIリバース』は、オリジナル版を元にしたリメイク作です。しかし、『FFVIIリメイク』の時点でオリジナル版と異なる展開や物語を辿っている面もあり、気になる伏線も多数散りばめられています。

特に大きな違いと言えば、オリジナル版にはいなかった「フィーラー」の存在でしょう。作中では、今のところ「運命の番人」として語られており、決められた流れに収束させるべく干渉しているような振る舞いが見られます。

このフィーラーの登場および干渉を筆頭に、オリジナル版と異なる展開が複数見られるため、「新たな物語へ分岐するのでは?」といった推測がネット上に飛び交っていました。そして今回公開された映像にも、無視できないいくつもの断片が散りばめられていたので、代表的なものをピックアップします。

◆バレットたちが重傷? 死亡? 冒頭から飛び出す衝撃シーン

映像の冒頭から、オリジナル版にはなかった衝撃的なシーンが飛び出しました。それは、ティファやバレット、エアリスなどの面々が担架に乗せられ、運ばれるというもの。いずれも目を閉じ、身動きもしていない状況なので、重傷もしくは死亡しているようにも見えます。

これが実際に起きた物事だとすれば、物語が大きく変わるどころの話ではありません。また、クラウドたちがミッドガルを脱出したシーンも描かれているので、少なくとも本筋では問題なく今後の冒険が続くのでしょう。

では、なぜ重傷を負ったようなシーンがあるのかといえば、“分岐した世界のひとつ”という可能性もあります。『FFVIIリメイク』の時点で、オリジナル版とは“いくらかのズレ”が生じているので、さらにズレた分岐を辿った別の世界があり、その光景を描写したものかもしれません。

また、該当の場面は“神羅による報道映像”だったので、神羅がでっち上げたフェイク映像の可能性もあります。バレットたちは反神羅を掲げる「アバランチ」に属しており、すでに目を付けられていたので、「テロリスト死亡」という分かりやすい結末を捏造したのかもしれません。

しかしその場合、アバランチに関わったエアリスが映像に盛り込まれるのはまだ分かりますが、一般には知られていないレッドXIIIまで加える必要はないはず。むしろ「あれはなんだ?」と疑問が持ち上がることでしょう。また、クラウドの姿がなかった点も気になります。

さらに、このシーンのラストには“黒い羽根”らしきものも映り込んでおり、いっそう謎めいた雰囲気を醸し出しています。担架で運ばれるティファたちの姿は、真実か虚偽か。脱出するための演技か、それとも別世界の出来事か。明確な答えはまだ出ません。

◆「ティファ」に、まさかの別人説が浮上? セフィロスの謎めいた独白

現時点から遡ること5年前、「セフィロス」はティファが住む村を訪れました。この時の出来事が大きなターニングポイントになりましたが、その中でセフィロスがティファを斬るシーンがありました。

その行動自体は、オリジナル版でも行われました。グラフィックの進化により、ティファが斬られる場面がより鮮明に、写実的に描かれただけとも言えます。しかしここで気になるのは、映像と共に紡がれたセフィロスの独白です。

独白は、当時を思い出すような形で「ティファは俺が殺したはずだ」とセフィロスが呟き、「ならば、あれは誰だ?」と疑問を露わとして締めくくられます。こうした自問は、当然オリジナル版にはありません。

これがセフィロスの率直な心境の吐露だった場合、彼ほどの剣士が相手を殺したかどうか見誤るとは思えません。そのため、文字通りの意味で“今いるティファは、本来のティファとは違う可能性”が浮かび上がってきます。

ですが、これはあくまでブラフで、クラウドに誤認させて揺さぶろうとセフィロスが仕掛けた誘導かもしれません。まだどちらもあり得る話ですが、今後注目すべきポイントのひとつとなるでしょう。

◆『FFVII』における最大級の“あの展開”、『FFVIIリバース』で描くの?
(※ここから『FFVII』の特に大きなネタバレがあるので、重ね重ねご注意ください)

『FFVIIリバース』でどこまで描かれるのか、そこが気になる方も多いことと思います。オリジナル版を3分割したとして、その中盤をどこで区切るかは、ファンの間でも意見が分かれそうです。

レッドXIIIのじっちゃんこと「ブーゲンハーゲン」らしき人物がライフストリームに言及している場面があるため、「コスモキャニオン」まではまず含むと見て問題ないでしょう。オリジナル版通りの流れなら、「ゴールドソーサー」を経由しているはずなので、今回もデートが味わえるのか期待が高まります。

コスモキャニオン後も様々な展開が待ち受けていますが、その中でも最も大きな盛り上がりと言えば、やはり「忘らるる都」──エアリスがセフィロスに殺される、あの場面でしょう。

3部作中の中編が担う役割は、締めくくりの3作目にユーザーを繋げること。この大役を果たせるかどうかで、作品全体の成功が大きく左右されます。その“引き付け”を考えるならば、“エアリスの死”はこれ以上ないほどパワフルな引きです。

また、このシーンに寄せられるユーザーの関心は、区切りという意味だけではありません。これまでいくつか挙げた通り、『FFVIIリメイク』はオリジナル版とは異なる展開をいくつも遂げています。ならば、この“エアリスの死”も回避され、物語が新たな分岐を辿るのでは……と考えるユーザーが少なくないのです。

エアリスが死なない、悲劇が回避されるルートは、オリジナル版の頃から望む声が後を絶ちませんでした。「実はそのルートがあるのでは?」と何度もプレイした人もいたほどですが、オリジナル版における悲劇は確定しており、避ける手段はありません。

しかし……いえ、だからこそ、今回は運命が変わって欲しい。そうした想いから、『FFVIIリバース』が「忘らるる都」まで描き、そしてエアリスが生存する未来に期待する声が高まっています。

一方で、オリジナル版からの分岐に懸念を示す声があるのもまた事実。エアリスの死は悲しいものの、だからこそ『FFVII』の物語は素晴らしくて魅力的だ、といった考えです。「エアリスが死なないと、『FFVII』の良さが半減する」という判断もまた一理あり、どちらが正解・不正解とは言えない問題です。

分岐派が望む「エアリス生存ルート」があるのか。オリジナル版の良さを踏襲する物語となるのか。『FFVIIリバース』の範囲が「忘らるる都」まで含まれれば、この揺らぎも決着を迎える形となります。


最新映像では、異形と化したセフィロスとのバトルなど、このほかにも気になるシーンがいくつも描かれています。その目で直接チェックし、自分なりの掘り下げや考察を行うのも一興でしょう。

また、発売までまだ半年以上の時間があるので、オリジナル版の『FFVII』をプレイし、『FFVIIリバース』に備えておくのもひとつの手。現在『FFVII』は、ニンテンドースイッチやPS4、Xbox Series X|SにXbox One、そしてiOS/Androidでもプレイ可能。アクセスできる環境は多いので、今のうちに遊んでみるのもお勧めです。

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