マコネル氏、米上院共和トップ退任へ トランプ氏影響力拡大も

David Morgan Richard Cowan

[ワシントン 28日 ロイター] - 米上院共和党トップのマコネル院内総務(82、ケンタッキー州選出)が28日、11月に退任すると表明した。同党内でトランプ前大統領や強硬派の影響力が一段と強まる可能性がある。

議場で「次世代がリーダーシップとなる時だ」と語り、辞任する意向を明らかにした。

マコネル氏を巡っては、昨年会見中に突然凍り付いたように黙り込むことなどがあり、健康状態が懸念されていた。

1985年から上院議員を務め、2007年から約17年にわたり院内総務として上院共和党を率いてきた。上院で史上最も長く党の指導者を務めた。

21年1月の連邦議会襲撃事件に先立つトランプ氏の言動などに批判的だったほか、前大統領に近い共和党強硬派の反対にもかかわらず、ウクライナ支援法案への支持を訴え続けた。

上院議員の職は任期が切れる27年1月まで続ける意向を示唆したが、マコネル氏の院内総務退任は、トランプ氏や下院共和の強硬派「フリーダム・コーカス(自由議連)」の無秩序なアプローチと対照的な安定した指導力の後退を意味する。

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