「トラウトがトレードを要求することはない」エンジェルス専門メディアが主砲の退団を完全否定「彼はこのチームで勝ちたいと語った」

「マイク・トラウトは動かない」

ロサンゼルス・エンジェルスの主砲トラウトを巡って、一部メディアやファンはトレードによる退団説を繰り返してきた。ペリー・ミナシアンGMが否定しても噂が途絶えなかったが、トラウトのエンジェルスに対する忠誠心は揺るぎないようだ。

春季キャンプ地の米アリゾナ州テンピで取材に応じたトラウトは、「将来的に考えが変わるかもしれないが、私はここ(エンジェルス)で勝ちたい。ここで勝ってプレーオフに進出するプランは、楽な道(トレード)を選ぶよりも大きな満足感がある。それが私の考えだ」と語った。

エンジェルス専門メディア『Halo Hangout』は2月27日の記事でトラウトの去就に触れ、「トレードを要求することに興味はない。彼はそう明かした。アナハイムに満足しており、トレードを求めるのは楽な道を選ぶことになると主張した。彼の言う満足とは、負けることを指しているのではない」と伝えている。
トラウトとエンジェルスは2019年に契約を延長。2030年シーズンが終わるまでFAの権利を得ることはない。契約には期間中に他球団にトレードされないノートレード条項が組み込まれており、自らの去就は本人の選択に委ねられている。

「エンジェルスのファンは、トレードを要求するつもりはないと語ったトラウトの言葉を聞いて大喜びしたはずだ。さらに、このチームで勝ちたいとも語った。それがチームに対する忠誠心を雄弁に物語っている」

トラウトは近年、毎シーズンのように故障を繰り返している。21年はふくらはぎの肉離れ、22年は背中を痛め、23年は左有鈎骨骨折とフル稼働できない状況が続いている。同メディアは、「トラウトが健康であるかどうかが、エンジェルスの成績を左右する」とし、「シーズンを通してプレーできるなら、チームに成功をもたらす可能性がある」と期待を込めた。

大谷翔平が抜けたエンジェルスの命運は、トラウトが握っている。

構成●THE DIGEST編集部

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