守護神の最後まで諦めない姿勢が、なでしこジャパンを五輪出場に導いた。
2月28日、パリ五輪出場権をかけた女子サッカーアジア最終予選vs北朝鮮・第2戦が国立競技場で行なわれ、日本代表が2対1で勝利を飾った。
日本は25分、北川ひかるのFKのこぼれ球を上野真実が折り返し、田中美南がヘディングシュート。クロスバーを直撃したが、その跳ね返りを高橋はなが左足で押し込み、先制に成功した。
だが45分に危機が訪れる。右からの折り返しを相手が放った巧みなヒールシュートが日本ゴールを襲う。しかし、GK山下杏也加が体を投げ出しながら、ゴールライン上にかかるボールを右手で弾いた。あわや同点のピンチを凌いだことが、このゲームの結果を左右することになる。
すると76分、右サイドをドリブル突破した清水梨紗からのクロスに、弱冠20歳の藤野あおばが頭で合わせ、ネットを揺らし追加点を挙げた。その5分後、相手選手に1点を返されたが、最後まで凌ぎ切り2大会連続6度目の五輪出場を決めた。
大舞台をかけた一戦だけに重圧がかかるなか、ベテランが最後方からチームを盛り立てた。そんな彼女が見せたビッグセーブに「山下の1ミリ震えた」「気迫の超スーパーセーブ!」「何度見てもスゴい」「キーパー山下がチームを救った」「入って......ない!!」「これは全世界の人に見て欲しい」「伝説やろこれ」などと、称賛のコメントが数多く寄せられた。
神がかったセーブで日本を救った山下。オリンピックでもなでしこの守護神として力を発揮してくれるだろう。
構成●THE DIGEST編集部