EU、23年難民申請18%増 114万人、シリア危機以降最大

ブリュッセルのEU本部に掲げられた旗=2020年8月(ロイター=共同)

 【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)は28日、加盟国とスイス、ノルウェーで2023年の難民申請が前年比18%増の114万人だったと発表した。シリア情勢の悪化で100万人を超えた15~16年の難民危機以降最大の数となった。

 ロシアの侵攻を逃れたウクライナ国民を多数受け入れている各国は、中東やアフリカからの難民・移民の対応に苦慮。昨年11月のオランダ総選挙で反移民を掲げる政党が第1党となり、EUでも今年6月の欧州議会選を前に極右勢力台頭への懸念が強まっている。

 国別で最も多かったのはシリアからの約18万1千人で前年比38%増。最も多くの難民申請が出されたのは33万4千人のドイツ。

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