Run-D.M.C.ジャム・マスター・ジェイ、射殺後20年以上経って2人の男が有罪に

Run-D.M.C.のジャム・マスター・ジェイが射殺されてから20年以上経過して、2人の男に有罪判決が下された。

DJのジェイ(本名ジェイソン・ミゼル)は2002年10月、ニューヨークのクイーンズ区にある自身のレコーディングスタジオの外で銃撃され、37歳の若さで死亡した。今回ブルックリンでの裁判の結果、カール・ジョーダン・ジュニア(40)とロナルド・ワシントン(59)がジェイの殺人容疑で有罪判決を受けた。

ニューヨーク連邦地裁東部支部の陪審員は、2人を麻薬取引に関与した殺人罪と、銃器関連の殺人罪で有罪とした。無実を主張する2人はジェイの知り合いで、ジョーダンはジェイのゴッドサンで、ワシントンは子供の頃からの友人だった。

報道によると、ワシントンは判決が言い渡された後、陪審員に「お前たちは無実の2人を殺したんだぞ」と怒鳴ったという。

2人は懲役20年から終身刑に処せられることになるが、判決の日程はまだ決まっていない。

裁判で検察側は、音楽活動の資金を調達するために麻薬取引に手を染めていたジェイが、2人を20万ドル(約3000万円)近い麻薬取引から外した事への復讐として殺したと主張、陪審員たちはまた、殺害当時18歳だったジョーダンが銃を発砲したとも聞かされた。

弁護人たちは、どちらも殺害に結び付く物的証拠はないと主張し、ワシントンの弁護士エズラ・スピルケ氏は法廷でこう語っている。「ミゼル(ジェイ)は愛されるアーティストでしたが間違った人間を有罪にしています。この悲劇の解決にはなりません。別の悲劇が追加されただけです」

陪審の審議は先週木(22)に始まったが、陪審員の一人が解任されたため延期となり、その後、後任者とともに審議が再開され、27日(火)に評決が下された。

もう1人の容疑者、ジェイ・ブライアントは、ジェイ殺害事件に関連した別の裁判に直面しているが、無罪を主張しており、2026年に出廷の予定となっている。

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